社長のための銀行対策の実務 295号

「金融検査マニュアル別冊改正」と利用のポイント
〜その4〜

 日本経営合理化協会の恒例の「第117回新春全国経営者セミナー」が終了しました。
 様々な経営者の先生方の生きた講義は、たいへんに勉強、参考になるものです。

 さて、その中のお話と、今回の中小企業の資金繰りの支援のためのマニュアル別冊改定との接点もあります。

 いちばん重要なのは、いつの時代もそうだったといわれればその通りなのですが、「社長ご自身の説明力」です。説明力や金融機関に納得していただける「説得力」があることが、いろいろな金融機関交渉でもますます必須になってまいりました。

 今回の改定で、「計画」を作っていない場合でも、今後の経営改善の見通しがあれば、「計画」がある場合と同じように取り扱うことが可能になりました。

 多くの場合は、その内容の度合いは別としても、「計画書」を作って金融機関への説明となるはずですが、今回は、「計画」を作っていなくても、社長が具体性を示したうえで、経営改善の見通しが説明できるのであれば、尊重するというものです。

 この改定は大きな変更です。
 要は、「社長が自信をもって、今後の改善が説明できるのであれば、一度は見守るという対応も金融機関側はできる」という言い方も出来ます。

 実は、金融庁も、中小企業の定性要因の分析については、従前よりいろいろな検討をしています。
 もちろん、「市場性」や「経営基盤」…等はありますが、最近重要度の高い項目として出てきているのが「社長自身の経営力」の再評価という側面です。
 私は一言で「社長力」評価とお話ししています。中小企業の評価なので、この「社長力」はますます重要度が増します。

 未だ定着している言葉がありませんが、大きく捉えてみますと、知的資産の一部ということが出来ます。もちろん知的財産として、よく「特許」や「商標登録」「著作権」などの知的財産権は、今後の担保力の評価として様々に検討されているところですが、今後は「社長力」も加えた知的経営資産として捉えられるケースが、いろいろと進みます。

 どうか「社長力」「説得力」の視点からも、改定マニュアルを活用してみて下さい。

 

                            資金コンサルタント 大久保直之


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日本経営合理化協会 出版局 TEL:03-3293-0041 

大久保直之(イメージ) 大久保直之(おおくぼなおゆき)

エヌ・ケイプロモーション 代表
全国各地の中小企業の融資の最前線で活躍。
今、最も銀行の内部裏事情に精通する資金調達の専門家

 銀行の内部事情・新ての回収法に精通し、中小企業経営者のために、資金調達を一手に引き受ける斯界の第一人者。

 一年間に300社以上の資金調達を実践指導。企業独自の資金調達法を指導する一方、同時に事業成長のための改善策までを具体提示。

その実績と実力に、全国の経営者から絶大な信頼がある。中小企業だからこそできる、資金調達の具体ノウハウを詳細に提示することで有名。

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