社長のための銀行対策の実務 284号

緊急 新貸し渋り対策
〜その1 手許流動性を手厚く〜

 福田内閣が、総合経済対策をとりまとめた途端、9月1日付で福田総理が辞任を表明しました。

 「金融機関の新貸し渋り」がおこっておりますので、当面は、資金繰り重視、手許流動性を厚くしておくことが、当面の乗り切り対策です。

 今回の金融機関の貸し渋りの原因は、新期・書替時の貸付審査の慎重化によるものです。ですから昨年の状況とは、また異なります。

 一方で、業績も良く、財務状況にも問題のない本業が順調なところは、借入調達には苦労していないのも現実です。
 貸付取引における、「完全二極分化状態」が発生しています。

 ところで、建設・不動産業界を見ていただくとよく分かるように、この金融機関の融資取組慎重化により、資金の流れがたいへん遅くなってきています。また、多くの業種で、不況感が強くなっております。

 いろいろな状況を考えますと、特にこの秋からは、「資金繰り重視で当面はあたる」ことが最も重要です。

 最近、全業種で売上・売掛金の回収の長期化や、一部入金等による分割入金の例が増えてきました。一時的に手許流動性を厚くしておきませんと、思わぬ状況に陥りかねません。

 その運転資金を、金融機関からの短期借入金で対応しようとする場合には、このところ毎回申しておりますように、

  1.申込みを早めに行う。(時間がかかると思ってください)

  1.複数行への申込みをして対応する。
    (一部減額回答する金融機関が増えています)

  1.プロパー貸付を受ける申込みをする。
    (金融機関によっては、保証協会付という条件をつけるところが増えています)

  1.裏付けの資料(注文請書、見積書…)を必ず添付する。
    (資金使途を慎重にチェックする金融機関が増えています)

  1.できる限り当該借入金に対応する入金口座は、借入行の口座としてあげる。

  1.多少は余裕のある資金繰り予定表を金融機関へは提出しておく。
    (とは言え、借入調達する必要があることが分かるように…)

 当面9月は、この対応で乗り切ってください。

 新保証制度利用(新経済対策に伴うもの)や政府系金融機関の統合対策は、10月に入ってからの具体的対応が可です。

 また、小口の事業資金は別として、現状、ノンバンクからの以前のような3000万円〜5000万円の借入はできません。ノンバンクの事業性運転資金の市場は止まっていますので注意が必要ですし、いわゆる金融機関のビジネスローンも慎重です。このような状況下での金融機関からの借入調達が必須の時です。

                            資金コンサルタント 大久保直之


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大久保直之(イメージ) 大久保直之(おおくぼなおゆき)

エヌ・ケイプロモーション 代表
全国各地の中小企業の融資の最前線で活躍。
今、最も銀行の内部裏事情に精通する資金調達の専門家

 銀行の内部事情・新ての回収法に精通し、中小企業経営者のために、資金調達を一手に引き受ける斯界の第一人者。

 一年間に300社以上の資金調達を実践指導。企業独自の資金調達法を指導する一方、同時に事業成長のための改善策までを具体提示。

その実績と実力に、全国の経営者から絶大な信頼がある。中小企業だからこそできる、資金調達の具体ノウハウを詳細に提示することで有名。

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