「いつまでも若々しく生きる生」冒頭より

本文冒頭ページ(第一章 自然のおきて)

 折あるごとに諸君に申しあげているとおり、人間が健康で長生きをしようとするのには、ただあるがあままにポーッと生きてたんじゃ、できっこないんですよ。

 いまのような時世でなきゃ、また考えようも変わるかもしれませんけれど、この動的刺激の油断もすきもないほど重い時代に、通り一遍の生き方をして、長く丈夫に生きることは、無理なんです。

 人間はもともと一生を健康で過ごし、長生きできるように、この世に生まれてきた、と私は言っているね。ところが、「それは無理だ」、「おれは生まれつき虚弱体質だから、とてもそうとは考えられない」という人がほとんどだ。それというのも、真に健康な人生を過ごしている人がきわめて少ないがためなんだ。

 きょうも一人、関西大学の理学博士が死んでますね、六十一歳か。おとといは、京都大学の教授が五十三歳で死んでますが、人間、五十や六十で死んじゃったんじゃ、何のために学問をするのやら、何のために一生懸命、稼ぐのやらわからない。人間がようやくこれからというとき、功成り名遂げんとする前に、コロッと死んでしまう。

 私が長生きしてるから(天風先生は当時八十八歳)言うのじゃないけれど………(以降省略)

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