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売上こそ、事業を繁栄させるすべての根幹である。
社長業で、何が幸福かと問えば、社長なら誰でも、売上が順調であることを挙げる。それほど幸福なことが、他にあるわけがない。時には、好調なことが長く続くと、社長も社員も、それが自然だと思い、努力しないでも売上があがるものと錯覚をして、怠惰になり、いつの間にか、「売上こそすべての根幹だ」という大事な 理 を忘れて、危機に陥ってしまうことも数多く見てきた。
詰まるところ、社長にとって、売上が順調に推移していることに勝る本当の安心というものはない。売上が落ちると、夜も眠れないほど思い煩う人も多い。長いことコンサルティングの実務に携わって、しかも、事業家としても、社長業を突き詰めていくと、売上こそ本音の急所だと感じる日々ばかりである。
売上は、利益や、資金や、支払い能力の源泉であり、会社に携わっている全員と、その家族の幸福さえも握っているものだ。
その売上を順調にあげていくためには、まず、全員が同じ思想と優れた技術を具えていなければ、なかなか成果に結びつかない。しかも、社長にも、社員にも、強くのめり込んだ思想と技術が必要である。
商品がよく売れ、売上も伸長し、繁盛していても、その期間や寿命が実に短くなった。
売れていることは、すぐにライバルの知るところとなって、競争はますます激しくなり、今や、市場も競争相手も海外まで拡がってしまった。商品も、その品質も、値段も、性能や機能やデザインも、売り方も、サービスも、企画も、納期も、社員の姿勢までも、厳しく問われ、競争に勝つために磨くべき大切な要件となった。
当然、こういう競争要件に弱点があれば、信用も失墜するし、業績も落ち、力を発揮できなくなる。まさに、真価を問われるわけであるから、売上が落ちた時こそ、社長は、手を打つ術を知っていなければならない。
好機にも、危機にも、大変化に対しても、打つべき術があり、常に、打つ手は無限である。社長として、どう対応し、どう備えるか、その急所も、大局も、実務の戦略や戦術も、身につけていなければ、これからは生き残れない。
お客様を訪問しても、ライバルと遭っても、売場を見ても、商品や値段を見ても……相手はどこが弱いか、強いか、自社はどこを強くすべきか、分からなければ強力な手が打てない。
競争に対する戦略や戦術は、今までよりも一段と複雑になり、高度になるにちがいない。
社長として、もし、売上減少や思いがけない危機に遭遇した場合には、短期間に売上を挽回しなければならない。危機を救う「投網の戦略」とは何か、具体的にどういう手を打つか、知っておくべき必須の大事がある。
実戦での好機や危機は数多い。その一つ一つに確固たる手の打ち方が存在する。増客にも、お客様第一主義にも、売り方にも、売上増大の仕掛けにも、業態イノベーションにも、一気の攻撃にも、相乗効果を上げるにも、値引きにも、マージンにも、市場占有率にも、商圏にも、施設に対しても…社長の手の打ち方がある。
本著の「手の打ち方篇」は、これらを社長の目で捉え、多くの実例を挙げてまとめたものである。
また、「戦略・戦術篇」は、事業を、意図して、必然的に繁栄させていただくために、実戦に使える戦略・戦術の基本をまとめた。
根本例をあげると、売り方は、たった五つしかない。それなのに、この大事を、書として説いたものがなく、理解していない社長も多い。五つの売り方を知って、複合化させたり、新しく採り入れると、売上が急激に伸びる。
また、売上を爆発的に伸ばしている会社のほとんどが、直接なり間接なりに販売ネットを築いている。飛躍の戦略なのだ。販売促進や価格戦略も、社長が熟知していないとライバルにやられるばかりになる。これらはすべて、社長がやるべき売上戦略の大事であるから、学んでいただきたい。
この著は、理屈抜きで、実戦が中心である。厳しい時代を、どう乗り切って栄えていくべきか、全精魂を込め、社長の心に住み込みたいと念願して書き上げたものである。ご感想をいただきたい。
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