「社長の新ビジネス開発塾」19

 新しく創造した商品は、植物にたとえると「種」でしかありません。ヒット商品にするには、手塩にかけて育て上げる過程が重要です。
市場導入の方法によっても、商品開発が成功するか、失敗に終わるか、は左右されるのです。

 市場導入の基本〔小さく産んで、大きく育てる〕

 いよいよ商品が出来上がり、次は市場へ導入ということになります。ここで開発が終りわりではありません。
 新しく創造した商品(サービス)は、植物に例えると「種」でしかありません。従って、ヒット商品にするには、「育てる」という行為が必要なわけです。
 せっかくユニークな商品を開発したとしても、市場への導入の方法を間違えると失敗してしまうことが多くあります。
 また、開発したモノが独自性の強いものであればある程、導入時には大きな抵抗を受けるものです。
 そこで、先ず成長へのメカニズムを理解することが重要です。

★成長のメカニズムを知る

 新しい提案ほど、多くの人を一度に満足させることはむずかしく、開発はリスクがつきものです。だからこそ、小さくはじめると、リスクも小さくてすみます。
 ひとつに絞り込んでインパクトのあるものを提供できれば、それだけ影響力も大きいのが情報化社会の特徴です。
 従って、「小さく産んで、大きく育てる」ことが重要です。
 例えば、水を巻くとき、対象物に水をあてようとするとホースの先を細くした方が強く、遠くまで届かせることが可能です。それと同じです。
 絞り込んでインパクトのあるものを提案していくためには、商品にしても、販促活動にしても、目立つという要素が重要です。
 ただし、目立つ要素があるだけで商品がヒットするとは限りません。目立つ要素、あるいは別の要素でもいいのですが、購入の動機付けとなる要素が必要です。
 それはモノそのものよりも、楽しみ方(使い方)や価値観によるところが大きくなります。つまり、楽しみ方(使い方)や価値観といった付加価値に共感、共鳴(感動・感激)してもらえる要素が動機付けとなり、クチコミの中身(情報)として拡がっていくのです。

★市場導入から拡大へのメカニズム

 最終的な需要はクチコミによって広げられます。
 そのメカニズムは、まず、ユニークなモノにいち早く反応し、興味を示して、行動に移すイノベーターと呼ばれる一握りの人たちに対し、いかに投げかけるかが鍵となります。
 イノベーターはつねに世の中の新しい動きに敏感で、真っ先に試してみたいという気質を備えています。そして、自らが体験し、評価した結果がクチコミによってオピニオンリーダーと呼ばれる影響力のある人たちへ伝達され、拡大されていき、大衆へと情報が伝えられていきます。
 情報化社会では、このクチコミの拡大の速度と範囲が、以前に比べて格段に早く、広がりも大きくなっています。また、マスメディア等を通じて、さらにその速度は加速されています。
 このメカニズムを知ることにより、さらに最初の情報提供の手段、手法の重要性を理解することができます。
 的を絞り、提供する情報を明確なものにして、目立つ情報(ナンバーワン要素、オンリーワン要素)を提供することにより、イノベーターの注目を集める機会が多くなります。
 また、そのような情報は、マスコミが取り上げる機会も多くなるのです。
 この情報拡大のペースは、開発する商品、あるいは提供者の戦略に合わせてコントロールする必要性があります。高付加価値商品ほど、序々に拡大していく方が良い場合が多いのです。

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