「社長の新ビジネス開発塾」16

消費者(ユーザー)が評価する商品価値は、「製品要素」と「表現要素」が総合されて産み出されるモノで決められます。

従って、開発の際には両方の要素の組み合せでいかに付加価値を創造するかが鍵になります。

 社運をかけて開発したAV商品がなかなか売れない。

 競合する商品は全て研究し尽し、市場調査を重ねてユーザーが望む機能は全て備え付け、これでヒット間違いなしと自信を持って市場に導入した商品[ブランドX]だったが思った程売れ行きが良くない。

 一方で、同時期に発売された競合他社の商品[ブランドY]が話題になっており、飛ぶように売れているという情報が耳に入って来た。

 このような経験をした企業、開発者は多くいらっしゃると思います。機能、品質はどこにも負けないだけの商品を開発し、専門家からは高い評価を受けた商品だったがヒット商品につながらなかったというケースは枚挙に遑がない。

 このような失敗は一言で言えば対象とした「消費者(ユーザー)のニーズを満していない」ということになります。故ち、お客様の目で評価した商品価値と提供するモノの価値(価格)との間にギャップがあるということです。

 商品は大きく分けると二つの要素から成り立っています。「製品要素」と「表現要素」です。

 先程ご紹介した例では、

「ブランドX」
製品要素
:機能性を重視し、マニアックな人でも満足する機能付き
表現要素
:一般的で、特にこだわっていない。
 
価   格 
:カテゴリーで一番高い価格。
[ブランドY]
製品要素
:少し新しい機能を加えたが特に際立った要素なし。
表現要素
:置いておくだけでもユーザーの満足が得られる洗練さ
れたデザイン。
 
価   格 
:標準よりやや高め。




 一つの商品の価値は、「製品要素」と「表現要素」が総合されて、生み出されるのです。しかも、消費者(ユーザー)が評価して購入するかどうかの意志決定をします。

 商品開発の際には、この点も十分に考慮して取り組まないと、せっかくの開発も失敗に終わってしまいます。

 一般的につくり手、技術開発者が陥り易いのは、機能、質といった「製品要素」を中心に開発投資を行ない、「表現要素」を疎かにするため、せっかく開発した商品もお客様の十分な評価が得られないことが多いのです。また、逆に企画屋と呼ばれる人達は、表現要素ばかりで中身のない開発をして失敗しています。

 やはり、開発を成功させるには、「製品要素」と「表現要素」のそれぞれの重要性を考慮し、バランス良く組み合せるかが鍵となります。

 「製品要素」と「表現要素」の詳しい説明は次回解説します。

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