うえじゅんの「自腹で試した流行りモノ」 24号

やられた!こんな豆腐の売り方があったなんて…。


『男前豆腐』
http://otokomae.jp/

多くの経営者の方が抱くテーマ--「口コミを起こしたい」

 「口コミを起こして、売り上げをアップさせます」---。こういう企業が数多く存在する。しかし、私、うえじゅんが5000人以上の消費者の方、やマスコミの方に、じっくりとお話をおうかがいした結果から申し上げれば、残念ながら、「マスコミと消費者の口コミ」両方が動かなければ、口コミで売り上げアップなんて実現しないと思っている。

 で、マスコミに注目されるには、パッケージとネーミングがとても重要なのだ。
 なぜなら、食べ物ではいえば、いくら、おいしくても、テレビや雑誌では、味覚は伝わらない。「絵」的におもしろくなければ、マスコミにとりあげてもらえることは非常に困難だからだ。

 逆にいえば、パッケージとネーミングがすごければ、瞬間風速だが、とりあげてもらえるチャンスは大だ。ただし、この場合、中身が伴わないと、大ヒットにはつながらない。

 で、私、うえじゅんが、パッケージとネーミングに「やられた!」と思ったのは、「男前豆腐店」だ。

 お豆腐の商品名なんて、せいぜい、「絹ごし」か「木綿」がいいとこだ。誰が、お豆腐にえぐい名前をつければ、スポットが当たるなんて思いつくものか。



 キャッチーなネーミングとアクの強いイラストに注目

 ヤフーで「男前豆腐」と検索すると、248000件もヒットする。
 HPを訪ねてみると、トップページに「シャチョウサン、オトコマエネ」というふざけたキャッチコピーとインパクトのあるイラストが現れると同時にいきなり大音量の音楽。

 この音楽、どうやらオリジナルらしい。「テーマソング」という項目をクリックしてみると、他にも、「男前のテーマ」だの「ジョニー連合」という、オリジナル曲が4曲も紹介されている。

 しかも、このオリジナルソング、携帯着うたとしても、ダウンロードできるらしい。
 「風に吹かれて豆腐屋ジョニー」「湯豆腐野郎」「がんも番長」「女やねんけど男前 お嬢」って・・・・・・。




男前、女やねんけど男前 お嬢
お豆腐のパッケージの底が二重底になっていて、水分が切れて冷奴にgoodな男前豆腐 300円と、緑の大豆を使った女やねんけど男前 お嬢 380円

風に吹かれて豆腐屋ジョニー
すくい豆腐のように柔らかい食感がたまりません。 300円。

湯豆腐野郎
このままレンヂでチンしていただけます。湯豆腐野郎 260円

がんも番長
ぜひ、番長・清原に食べていただきたいがんも番長



 「通信販売」の項目は当然、お豆腐の販売かと思いきや、オリジナルグッズの販売だ。「フンドシではなく前掛け」「ノリノリTシャツ」、オリジナル曲のCDや二プレスステッカーなんていうものまで販売している。




男前豆腐点の袋

お豆腐だから水色?。袋もおしゃれです。

オリジナルグッズ

豆腐屋の店頭で、Tシャツや前掛けまで売ってたりします。



 「新着情報」では、大阪・難波の高島屋では、「新年早々寒中ふんどし祭」なんてイベントが行われることが書かれている。お豆腐屋さんが「CDもグッズも持ち込むわよー」というイベントって!

 ヤフーで「男前豆腐」と検索して驚くのは、男前豆腐のことをとりあげていることだ。ブロガーの数の多さだ。

 そうなのだ。ブロガーは常においしいネタを探しているのだ。そのことにも、男前豆腐は気づいている。

  パッケージとネーミングが斬新

   ↓

  だから、テレビや雑誌で、こぞってとりあげる。

   ↓         ↓

  買う   ブログのネタとしておいしい

   ↓         ↓ 

  口コミ      口コミ


 という、絵に描いたような、「マスコミ」&「消費者」が見事にリンクしている好例だといえよう。

 「男前豆腐」は、茨城県・古河市にある、「三和豆友食品株式会社」という1988年に設立された、従業員数65名。売上高51億円という、豆腐製造・販売している企業のブランド名だ。



物珍しいから選んでもらえる

 お豆腐は身近な食品だけれども、買う前にいったいどれがおいしいかというのがわかりづらい商品だ。頻繁に食べもする。だからこそ、「ま、一番安いのでいいか」というような買い方をする。

 いわば、手にとってもらうまでが、えらいたいへんな商品だ。だから、インパクトあるデザインとパッケージにしたのだろうか。

 確かに、一般消費者のブログでも、「パッケージが面白くて、つい、買ってしまいました」というような、コメントが書かれている。

 この男前豆腐店の豆腐。関東中心にスーパーで販売しているが、直営店がマダムの聖地・東京の二子玉川の高島屋の地下に直営店を構えている。

 早速、買いに行ってみた。店舗もまた、こじゃれた和菓子屋のような作り。イメージカラーはお豆腐だからか、白、水色、男をイメージした?黒。


男前豆腐店の店舗

マダムの聖地・二子玉川の高島屋の地下にある男前豆腐直営店。スタイリッシュな和菓子風の店舗。
店員さんのティファニーブルー地にえぐいプリント入りのTシャツと前掛けのユニフォームがいかしてます!



二子玉マダムにもめちゃうけ

 店頭には、ケーキ屋かと思うほど、ひっきりなしに人が訪れる。ここでも、大きな学びを得た。

 店頭にいる20代の女性が、BFに「私、いつもジョニーなんだけど、今日はお嬢にしてみよう」。

 50代の女性が、「ジョニーはおいしいのよ」と友人に自慢しているのだ。

 そう。人に伝えるためにも、「ネーミング」はとても重要なのだ。電車の中やカフェなどで、人の話に聞き耳をたてているとよくわかるが、「あれ」だの「それ」だの、「こないだテレビでやってた、ほら、あれ」というように、人はなかなかきちんと商品名を盛り込んで会話ができない。

 なのに、男前豆腐は、客が「ジョニー」だの、「おじょう」だのと、しっかりと商品名を人に伝えている。これなら、口コミはさらに大きく広がる。

 店頭ではテイスティングをさせてくれる。うーん。デパ地下では当たり前な試食。そういえば、お豆腐で試食なんかしたことがないことに気がついた。

 パッケージはえぐいが、お味は豆乳の味はしっかりと濃ゆいが、舌触りはいずれも、とろりとまろやか。上品なお味。おしょうゆをかけずに食べてもあじわいがある。通常のお豆腐の3倍の値段にも納得がいくおいしさだ。

 おそるべし。男前豆腐。マスコミに頻繁に取り上げられる秘訣。
 ぜひ、HP(http://otokomae.jp/)を見て、とくと、ごらんいただきたい。






■今回の自腹■

男前豆腐 300円
女やねんけど男前 お嬢 380円
風に吹かれて豆腐屋ジョニー 300円
湯豆腐野郎 260円
がんも番長 200円


 合計1,440円チーン!。







■うえじゅん連絡先 事務所
   Let’s begin!
  〒169-0074 新宿区北新宿1-33-4 CSビル北新宿2-201
   TEL 03-3362-0812
  Eメール uejun@02begin.com

ホームページ開設!
http://www.02begin.com/


うえじゅん



出版局トップにもどる
日本経営合理化協会 出版局 TEL:03-3293-0041