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全国からオタクが訪れる--- |
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| オタクの聖地と化した世界一の電気街アキバ
世界一の電気街「秋葉原」が、いまや「オタクの聖地」と化していることをご存知だろうか? |
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| 「サワー」は「Little BSD」では「ぐりぐり」と呼ぶ。1杯500円だ。なぜ「ぐりぐり」かと言うと、注文すると小悪魔ちゃんがひざまづいて新鮮なオレンジやグレープフルーツをぐりぐりして酎ハイを作ってくれるからだ。 人気の「小悪魔おにぎり」(1個350円)も、ぐりぐり同様にお客の目の前で、小悪魔ちゃんが客の好みを聞きながら、キティちゃんや星形など形に握って海苔でお顔まで書いてくれる。ほとんど保母さんだ。 |
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同店のメニューは、客席でぐりぐりしたり、おにぎりを作ったりととても手間がかかる。しかし、その間、お客様は小悪魔と存分に会話を楽しむことができる。 そう、オタクが最も不得意?!とする女性店員とのコミュニケーションを、実に自然な形で取れる仕掛けがされているのだ。まさに、オタク心を知り尽くした配慮と言えるだろう。 |
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無線LAN、全キャリアの携帯電話の電源を用意 メニューやネーミングだけではない。他にもオタク心をくすぐるしくみが随所に工夫されているのだ。 たとえば、「Little BSD」では一人で来店するお客様が多いと想定して、全40席のうち半分をカウンター席に決めた。しかも、一人分のスペースはゆったりとられている。 さらに、店内には無線LANがひかれており、快適にインターネットにアクセスすることができる。加えて全キャリアの携帯電話の電源も用意されているから飲みながら充電することも可能だ。 全員素人だからこそ、お客様の気持ちに応えられる なぜ、こんな細かいところまで、お客様目線で気配りができるのか。その秘訣を27歳になったばかりだというイケメンの蒲浦孝朗店長に聞いた。よほど、飲食業界でキャリアを積んでいる方かと思いきや、店長をはじめほとんどのスタッフが飲食業界未経験者なのだという。 蒲浦店長はいう。 「私もオタクですし、小悪魔たちもアニメやゲームが大好きな本当のコスプレーヤーなんです。だからこそ、僕らはいつも『飲食の素人なんだから、自分たちがお客様の立場になったときにしてほしいことを実現しよう』と話合っているんです」。 オタクなお客様はうんちくに長け、細かいところに気がつく方が多い。その厳しい目や要望に応えるうちに全国からお客様が訪れる繁盛店に成長した。取材日は火曜日だというのに、全40席が18時の開店と同時に常連客で満席になった。混雑すると2時間の時間制限がひかれるのだが、皆、制限時間いっぱいまで席を立たないのだという。 オープン前に45万アクセスが殺到 小悪魔ちゃんの衣装は制服ではなく、個人の持ち込みだ。コスプレ好きだとはいえ、時給は一般の居酒屋と大差ない。ネットで検索してくるお客様のためにオープン前から小悪魔ちゃんたちが日記を公開。小悪魔ちゃん自身が毎日、無報酬で更新する。これがネット上で話題を呼び、オープン前になんと45万もを越えるアクセスがあったのだという。 |
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こんなに献身的な態度で働く小悪魔ちゃんに、店長は常にねぎらいの言葉をかけ、彼女たちの意見やアイデアを積極的に取り入れる。この店長のはからいで、小悪魔ちゃんは安い時給でも笑顔で働くことができるのだ。 同店では、小悪魔ちゃんの許可を得れば、携帯やデジカメで自由に写真撮影をすることができる。けれども、お客様とのツーショット撮影は禁じられている。ただし、ある条件をクリアすれば、念願のツーショット写真を手にすることができる。それがポイントカードだ。 500円の支払いにつき1スタンプを押してもらえ、1冊分、40ポイントたまると店長が小悪魔ちゃんとのツーショット写真を撮ってくれるのだ。ポイントカードが5冊たまると焼酎か果実酒のボトルをキープすることもできるが、いうまでもなく、お客様は小悪魔ちゃんとのツーショット撮影を選ぶ。 さきほどのノートパソコンでチャットを楽しんでいた20代後半の男性は、大手有名ネットワーク系企業にお勤めのエンジニアだ。 「『あのゲームのあの場面泣けましたよね』なんていセリフは、本当にゲームをやった人にしかいえません。だから、勤務先も家も川崎だというのに、週に3回は往復3時間近くかけて通っているんです」という。 手付かずの未開のマーケットオタク 一時、レストラン業界では、「中世」や「監獄」「ブッダ」をテーマにした、テーマレストランが注目を浴びたが、「レトロ」以外は日本人にはピンとこない、コンセプトだけが空回りするような印象を受ける店が少なくなかったように思う。しかし、このコスプレ居酒屋は、まさに客が好きな世界を実現したもの。オタクの方にとって、これ以上のテーマレストランはないだろう。 オタクの方といえば、他人とのコミュニケーションを好まない、持てないと思われがちだが、話が合う人と楽しく飲みたい気持ちは同じように持っている。 さらには、オタクの方は、はまったものにお金に糸目をつけずに注ぎこむ。にも関わらず、飲食店のお客様としては、全く注目されていなかった手付かずのマーケットだ。掘り起こす価値はある。 加えて驚いたのが、私が「Little BSD」を訪れたことを知人に話すと、たいていの男性が「俺も行ってみたい。場所教えて」とおっしゃることだ。女子が好むこじゃれたカフェやレストランには全く興味を示さない方たちがだ。オタクをとりまくマーケット、おそろしく大きいものと実感した。 さて、撮影用に人気メニューを一気に注文した。当然一人では食べきれない。すると、お話をおうかがいしていた常連さんが、「せっかく、小悪魔さんがにぎってくれたおにぎり、残すとかわいそうだからいただいていいですか」と、満腹でいらっしゃるにもかかわらずたいらげてくださった。こんなことをいってもらえる幸せな飲食店が日本中に何店あるだろうか。 「お客様の立場でしてほしいことを実現する」とは、口でいうのは簡単だが、実行するのはたやすいことではない。「Little BSD」は女性客もいるし、普通のサラリーマン客も多く、オタクにつきまとう閉鎖的なイメージはみじんもない。 サービス業もしくは、エンドユーザーをお相手にお仕事をしていらっしゃる方は、ぜひ、同店で顧客満足を満たす店の実態を味わっていただければ幸いだ。
■今回の自腹■ ぐりぐり(グレープフルーツ) 500円 合計 3810円チーン! Little BSD
■うえじゅん連絡先 事務所
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うえじゅん |
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