社長ための“会社の真の姿”発見 18

三菱自動車

〜未曾有の危機からの回復〜

 さて、今回は、三菱自動車の分析を見てみましょう。

 三菱自動車は、事業並びに財務の両面にわたる再建を確実にするため、三菱グループ3社(三菱重工業、三菱商事及び三菱東京UFJ銀行)の協力を得ながら策定し、平成17年1月28日に公表した「三菱自動車再生計画」を実行している途上です。

 三菱自動車は、未曾有の危機を克服し、再び市場の信認を回復するために、「三菱自動車再生計画」の必達を最重要課題としています。


【総合評価】
【営業効率】
【資本効率】
【生産効率】
【資産効率】
【流動性】
【安全性】
【成長性】

2002年3月
2003年3月
2004年3月
2005年3月
2006年3月
【企業力総合評価】
(60以下は倒産)
75.48
88.01
31.16
71.03
87.78
増加総合評価
******
12.53
△56.85
39.86
16.75
改善か悪化か
******
改善
悪化
改善
改善
総合評価−60
15.48
28.01
△28.84
11.03
27.78
悪化成り行き倍率
******
******
******
******
******
100−総合評価
24.52
11.99
68.84
28.97
12.22
改善成り行き倍率
******
1
******
1
1


 「三菱自動車再生計画」における重点ポイントとその実施状況の一項目として、コンプライアンスの実践と浸透が記載されています。その実施状況の記載は以下のとおりです。

『 当社は過去の不祥事を真摯に受け止め、企業倫理遵守の取り組みを徹底している。平成16年6月から企業倫理担当役員の指揮のもと、CSR推進本部を設置し、「コンプライアンス第一」のアクションプログラムを実行してきた。また、各部門にコンプライアンス・オフィサーを任命するとともに、各部長をコードリーダーとしてコンプライアンス・オフィサーの指揮下に置き、各職場における企業倫理遵守が浸透するよう組織体制を強化している。

平成17年度は、前年度の取り組みを更に徹底させ「自覚から実践」をテーマに社員一人一人の心に深く浸透さ せる活動を継続してきた。これらの活動状況は、取締役会の諮問機関として社外の有識者で構成される企業倫理委員会に報告し、「社外の目」から指導・助言を頂いている。』

 企業努力が評価されてきたのか、総合評価も復活しています。改善成り行き倍率が2年連続1年となっていますので、総合評価が100を超えるのは、もうすぐでしょう。安全性が回復しているのは、4000億円超の資本注入の効果です。


2002年3月
2003年3月
2004年3月
2005年3月
2006年3月
売上高合計(100万円)
3,200,699
3,884,874
2,519,449
2,122,626
2,120,068
売上総利益(100万円)
561,752
723,031
358,887
314,532
419,544
売上高総利益率
17.55
18.61
14.24
14.82
19.79
営業利益
40,229
82,763
△96,852
△128,544
6,784
売上高営業利益率
1.26
2.13
△3.84
△6.06
0.32
経常利益(100万円)
11,863
54,344
△110,295
△179,172
△17,780
売上高経常利益率
0.37
1.40
△4.38
△8.44
△0.84
当期利益(100万円)
11,257
37,362
△215,421
△474,785
△92,165
売上高当期利益率
0.35
0.96
△8.55
△22.37
△4.35


 営業効率が2004年、2005年には、△5前後の値になっています。これはSPLENDID21においては、「営業マンが得意先回りをするのいやな程度の状況」と表現しています。

このことと呼応するように、以下のような経済記事が記載されていました。

『三菱自動車工業が販売会社の営業力強化に乗り出した。「顧客データベース」など5つの営業強化プログラムを提供するもので、販売会社はこれらを活用して収益向上の土台作りを進める。 既に2006年1月から3カ月かけて山梨三菱自動車販売(山梨県甲府市)に同プログラムを試験導入した。この成果を、全国の直系販売会社30社の社長を集めて披露したところ、ほぼ全社が賛同。6月中に9社に対してプログラムを提供し、今秋からはそのほかの販売会社へも広げる。 』

2007年には営業効率が青信号領域に戻り、総合評価も100を超え、復活宣言を行なってもらいたいですね。


経営コンサルタント 山本一博

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SPLENDID21については
http://www.sp-21.com



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