社長ための“会社の真の姿”発見 4

ソニーショック

〜1年前から分かっていた事実〜


 今回は、

 1. なぜソニーショックが起きたか。
 2. なぜCEOが交代しなければならなかったか。

を、検証します。これらは

 1. 株価下落の兆候は見えたか。
 2. CEO交代のタイミングの見極めはどこでつけるか。

に言い換えることが出来ます。それでは、ソニーの分析結果を見ていきましょう。



2001年〜2005年:ソニー
企業力総合評価
安全性
営業効率
生産効率



 1. 株価下落の兆候は見えたか。

1-- 2002年3月期の安全性は、良を意味する青領域と否を意味する赤領域の中間点のほぼゼロ(正確には、0.01)の評価です(上グラフ○)。

 とても、一株4000円の優良銘柄の株価と見合う実態ではありませんでした。株価と実態のこのような乖離(かいり)は必ず、調整される時が来ると予見しました。

2003年4月28日ソニーショックが起こり、株価が暴落しました。
1年前の財務諸表にその兆候が読みとれた訳です。


2-- 営業効率は5ポイントを超えると合格ラインです。しかし、ソニーの営業効率は2001年3月期の1.6ポイントを天井に悪化トレンドです。

 それに対し、生産効率は右肩上がりです。人員整理によって見せかけの生産効率は良くなっているものの営業効率の真の改善はなされていないことが読み取れます。

 その結果、従業員のモラルはダウンし、投資家は悲観するだろうと判断できます。

3-- 1999(平成11)年3月期から2002(平成14)年3月まで、総合評価、営業効率共に4期連続下落しています。(下グラフ)このことにおいても、悲観的観測がなされる可能性が見て取れます。

1998年〜2002年:ソニー
総合評価
営業効率



ソニーショックは過去の財務諸表にその予兆を見て取ることが出来ます。

2. CEO交代のタイミングの見極めはどこでつけるか。

 ソニーは、悪化成り行き倍率5年が2度出ています。それは、あと5年で危険ゾーンに突入することを意味します。(下表○)

1度目はソニーショック時(2002年)で、2度目はCEOが入れ替わりました(2004年)。



100超--健全経営領域 80超〜100以下--要経営指導領域
60超〜80以下--要注意経営領域 60以下--破綻懸念領域


まとめ

決算書は企業内で作成される計算書に中で、最も網羅性があり、すべての企業活動が数字で集約されています。それらを解析すると、当該企業も気づいていないことも分かります。また、他社事例を研究することによって自社の経営意思決定に役立つ情報を得ることができます。

経営コンサルタント 山本一博




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