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先日、顧問先企業のH社長に誘われて、朝6時にホテルで待ち合わせした後、福岡市鮮魚中央卸売市場(通称長浜市場)での買い付けを見学させてもらう機会を得た。 魚市場の活気と醍醐味を体感しながら、H社長自らの仕入れテクニックと絶妙のタイミング、バランスの良さに感服させられたが、実はその日、一番印象に残ったのは、H社長の人脈の深さと現場感覚であった。 朝食を場内の食堂でご馳走になっている時、H社長がお世話になっているという魚市場・九州地区のA会長と隣席した。お二方の会話には信頼感があふれ、親子程の年齢差を超えて商売を離れた人間関係がにじみ出ていた。 人脈作りは事業の基本だが、こうした固い絆の人脈は、現場の中からでなければ決して築けるものではない。そして常に現場に立つH社長だからこそ、判断に誤りなく事業を伸ばしているのだ。 事業には、社内外に関わらず、必ず「商売の現場」がある。通信販売の場合、消費者との接点・コミュニケーションそのものが現場だ。社長は、常に消費者を意識した視点、現場を踏まえた判断基準を持つ必要がある。そのためには、自ら「自社の現場」に立ち、顧客の実体を知る必要がある。これがマーケットイン型ビジネスのあるべき姿だ。 時には外部からの知恵も必要ではあるが、決して万能ではない。最後に責任を取るのは社長その人なのである。事業の重要な舵取りの時に必要なのは「現場感覚」であり、1メートルでも1センチでも、現場に近い社長が、より正確な判断を下せるのだ。 |
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白川博司 |
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