社長のための “価値づくり”100話 99

ブランド力を高めるパブリシティの方法 その4

フマキッズこども研究所

●売れる商品とは「情報の固まり」


 
新量販店やスーパー、自動販売機などのセルフ販売を行う消費財では、広告を投入することが不可欠です。飲料や食品、洗剤などのバストイレタリー商品などが該当します。
 誰もその名前を聞いたことのない企業や商品では、セルフの売り場で顧客に商品を購入してもらえないからです。
 廉価な商品価格で勝負するこの市場では、薄利多売が前提になるため、限りなくたくさんの販路を開拓し、一人でも多くの人に購入してもらい、またリピート購入してもらう必要があります。

 これまでこうした消費財市場では、大企業が圧倒的に有利でした。ところがネットが登場して以来、中小企業でも消費財市場で競える時代になりました。
 しかしこうした企業が楽天などのショッピングサイトでどのようなコミュニケーションを行っているかを調べると、驚くほど価格の安さだけを前面に打ち出し、価格以外に企業や商品に関するニュースが少ないことに気付きます。なぜそうなるのでしょうか。

 その理由は、売れる商品とは、「豊富な情報の固まり」だということに経営者が気付いていないからです。顧客が直接目にし、手に触れることができない商品ほど、購入したくなる魅力的な情報を数多く用意する必要があります。


● 行動を起こしてもらえる情報をつくり出す

 自社に関係する商品やサービスを、一度ネットで検索してみてください。
 そこでご自身が価格以外に購入する気が起こる情報とはどんなものがあるのか、情報の内容をチェックしてみてください。
 情報には「購入を促す情報」と「ブランド価値を高める情報」がとても少ないことに気付かれるはずです。
 逆に興味を引く情報としては、どんな内容があるかも確かめてください。

 情報とは、三面記事のような社会現象を除くと、顧客を絞り込めばその分注目度が増し、また情報がストレートに伝達する特徴があります。
 例えば、金融や保険商品の場合、「サラリーマンの方々の老後の備えに」と、万人向けにアピールする企業は無数にありますが、「開業医のドクターは、リタイア後に国民年金だけで生活できるでしょうか?」という情報の方がより一層インパクトを与えます。
(開業医は自営業に該当し、小規模な医院で厚生年金に加入していないドクターは国民年金の加入者になります。医師の他に、個人事務所として開業している弁護士や会計士も国民年金の人がいます)。

 開業医のドクターが購読する専門紙誌へ広告を出し、あるいは開業医向け (弁護士や会計士でも構いません)専門サイトを立ち上げ、彼らが必要とする情報を提供すれば、顧客は必ず集まってきます。
 ドクターや弁護士、会計士に限らず、賃貸物件を所有する大家さん、中小企業の経営者、組織に属さないフリーで仕事をする人たち(デザイナーやコピーライター、作家など)に特定すれば、大手企業が発信する情報とは違い、読み手の関心を引く独自のニュースがいくらでもつくり出せると思います。
 ニュースが作れない理由は、市場と顧客を絞り込んでいないことに原因があるのです。

 経営者の価値作り・・・ブランド価値を高める経営者は、自社の価値を高める市場とそれを求める顧客を設定し、その人たちに必要な情報をつくり出して顧客に販売している。




酒井光雄




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