社長のための “価値づくり”100話 96

ブランド力を高めるパブリシティの方法 その1



●メディアに紹介されるには、まずメディアの常識を経営者が持つこと

 
どんな企業も、メディアで好意的に自社や自社商品を紹介してもらうために、パブリシティ活動(略してPR活動といいますが、広告活動とは別物です)を行なっています。
 大企業には広報部があり、専任の担当者が日々メディアに働きかけています。また大手企業の場合は、広告出稿量が多いので、その見返りとしてメディア側も記事や番組に紹介することが多くなります。

 しかし中小企業の場合では、広報担当者を置いているケースは少なく、また広告を投入しない企業も数多くあります。
 生産財メーカーや企業からのOEMを受託している企業などでは、ジャーナリストやメディアの担当者と接点がない企業も多いと思います。

 また、大都市ではなく、地方都市に拠点を置いている企業の場合、地元のメディア(地元にある新聞社やテレビ局など)はあっても、全国紙(朝日、読売、毎日、そして日経)や雑誌社とはパイプがないことは普通です。
 地元の新聞やテレビに紹介されることはあっても、全国のニュースとして報道されないと、パブリシティの効果には限りがあります。

 メディア関係者やジャーナリスト、記者などに人脈がないと、メディアに紹介されることはどうしても限られてしまうのが実情です。
 では、どうすれば人脈がつくれるでしょうか?その前提になるのは、経営者のメディアに対する認識づくりにあります。


● 経営者はメディアについて熟知すること

 企業が主催するパーティや大規模な催し物などの折に、ジャーナリストが招かれていて、名刺交換をすることがあると思います。
 こうした時に、彼らは名刺交換をしてくれますが、余程、ニュース性がない限り、それだけで記事や番組にしてくれることはありません。
 報道する価値やニュース性がないと、記事や番組の企画にならず、原稿も書けないからです。

 また、新聞の場合、社会部の記者が経済ニュースを扱うことはありませんし、女性誌の記者が男性向け商品を紹介することもありません。
 こうしたメディア界の常識と、メディアの特性を事前に把握しておかないと、いくら知り合いになってもパブリシティ活動は上手く進みません。

 日頃から、自社と自社商品がどのメディア(どのテレビ局のどの番組か、あるいはどの新聞や雑誌のどのコーナーかなど)に紹介して欲しいのかを踏まえておかないと、メディアに働きかけることすらできないわけです。

 そのためには、日頃から経営者や担当者は各種のメディアに触れ、どのメディア(媒体といいます)のどのコーナーに自社と自社商品が紹介されることがよいかを、把握しておくことです。

 法人を対象にビジネスを展開するB2B企業の場合なら、テレビ東京系列で放映している“ワールド・ビジネス・サテライト”のような経済ニュース番組は極めて効果的です。
 その名の通りビジネスマンが番組の視聴者だからです。

 しかし若い女性や若者たち、あるいは主婦を対象にしているB2Cの企業では、異なります。
 経済番組や経済新聞ではなく、一般新聞や女性誌などに紹介されないと効果は少なくなります。

 B2Cの経営者ほど、年齢別に人気のある女性雑誌を定期的に講読するように務めていますし、話題性を提供するB2Bの企業家なら、やはりどのメディアに紹介されることが最適かを熟知しています。
 さてあなたは如何でしょうか?



経営者の価値作り・・・ブランド価値を高める経営者は、自社が紹介されるのに最も相応しいメディアとその番組名や記事のコーナーを把握して、パブリシティ活動を行なっている。




酒井光雄




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