社長のための “価値づくり”100話 63

若者に学ぶ


●経営者が知らずに世の中で起こっていること

 2005年に洋楽初の100万ダウンロード(パソコンから有料でダウンロードされた曲)を突破した曲をご存知でしょうか?「恋のマイアヒ」という曲です。聞いてみれば、あ〜あの曲かとわかるはずです。

 私はこの曲を息子がパソコンで聞いていて、相当早く知ることができました。テレビやラジオなどで紹介される前です。耳あたりが良いフレーズで、どうしてこの曲を知ったのかと尋ねると、学校で流行っているとのことです。

 当然のことながら、彼はダウンロードして、HDDプレーヤーで聞いています。


●人から学ぶ重要性

 私は最近ネット関連の情報や面白いブログなどの情報は、全て年下の友人から学んでいます。どんな雑誌や書籍を読むよりも、最新の動向がつかめますし、自分でもチャレンジしてみて、それで質問すれば理解も早いからです。

 考えてみれば、新聞や雑誌に掲載される記事は、何十万人や何百万人の人たちが知り得る情報です。皆が知っている情報によって、経営者の行動が変わることはあまりないはずです。もしそれで企業経営が変わるようなら、機を逸しているからです。

 私が執筆している日経MJ(旧日経流通新聞)では、自分が顧客になり、自分で試したものやことしか原稿にしません。また新聞などで既に報道された情報も掲載しません。それは読者に情報価値がないと思っているからです。

 面白いことに最近は日経MJでこのコラムのファンが増え、特集記事が入って休載になると読者からクレームが入るようになり、紙面の場所が変わっても、必ず入稿した記事は掲載日通りに出るようになりました。またコラムで紹介した企業には、バイヤーからの問い合わせが企業に入り、仕事に繋がったという声を方々で聞くと、やはり報われます(ですが、著者にはなぜか問い合わせがないのですが・・・)。


●ブログでなら見つかる

 ひと回りどころか、ふた回り以上年齢が離れた若者と、普通ならコミュニケーションする機会は少ないはずです。自社の社員と話していても、経営者と社員の関係がそこにはあるので、本来のコミュニケーションは成立しにくいはずです。

 ところがブログだと、実に容易に知り合いが生まれます。年齢や身分、キャリアなどの制約がないので、若者も気軽にやり取りしてくれます。ただSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービスといって、紹介者がないと加入できず、基本的に実名でやり取りするブログです)でないと、匿名でのやり取りになるので、経営者の方にはつまらないと思いますが・・

経営者の価値作り・・・チャレンジャーの経営者ほど、若者の中に自分の未知なる領域を発見し、謙虚に学ぶ姿勢を持つはずだ。何人の若い師匠を持っているか? 急速に変化するIT社会で、若者から学んだ知恵が、経営者の判断基準を高度化させる力になる。

酒井光雄


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