社長のための “価値づくり” 106

ブランド力を高めるパブリシティの方法 その11




●自社の自慢や広告は、記事にしてもらえない

 
読者の皆さんが一番知りたく、また困っていらっしゃるのは、ニュースレターの書き方だと思います。
 酒井は自分で新聞のコラムを執筆するようになって、初めてジャーナリストの視点や報道する意味に気付きました。

 前提として知っておいて欲しいのは、記事や番組を制作する人たちは「広告行為」を嫌います。残念ながら、多くの企業はこの意味がわかりません。
 “厳選された原料を使い、とても美味しい商品です”とか“大手メーカーと同じ品質なのに、手頃な価格で購入できる注文住宅です”などという歌い文句では、記事になりません。単なる広告に過ぎないからです。

 20周年記念キャンペーンとか、早朝割引サービスというプロモーションも同様です。
 編集者からは「これなら広告部に行って、広告を出してください」と言われてしまうのが関の山です。


●ニュースをつくる

 ではメディアが紹介してくれる切り口とは何でしょうか?例を挙げてみます

○ 1日に1名様限りの限定品

○ 夏休みの宿題として提出する工作のために、地元の子供たちと親を集め   て、“大工さんが教える工作教室”を開催している工務店

○ アトピーに悩むお子さんを持つ母親に、栄養士さんがボランティアで献立を教える給食会社

○ ワインで知られるシャルドネから生まれ、ボトルのデザインは版画家の山本容子さんがデザインした 無添加微発泡ノンアルコール飲料

○ お客様の名前を500人以上覚えている伝説の社員

○ ヘミングウェイが愛したホテルのバーで一番人気のあったカクテルと、明治の名元帥東郷平八郎が愛したメニューを体験する

といった具合です。
 自社の商品や事業を直球勝負で紹介するのではなく、少し回り道しても、読者や視聴者が知りたくなる、知って得をする情報になっています。

 この例を、自社と自社商品に当てはめて、どんなオリジナルの広報素材になるか、この機会に考えてみてください。商品を売ろうとする前に、買いたくなる情報をつくる重要性に気付かれると思います。

 なぜ箱根宮ノ下の富士屋ホテルには今も多くの人たちが訪れるのでしょう?歴代の天皇陛下や、ジョン・レノンがオノ・ヨーコと長期滞在したことをご存知でしょうか?
 またザ・ペニンシュラ東京は、なぜ香港からロールス・ロイスのクラシックカーを持ち込んで、送迎車に使うことにしたのでしょう?

 広報活動が上手な人は、こうしたニュースを見た時に、自分なりにヒントを得るようにしているのです。

経営者の価値作り・・・ブランド価値を高める経営者は、世の中の人が注目するニュースづくりに長けている。




酒井光雄




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