社長のための資金調達・銀行対策の実務 59

 「中小企業の銀行取引の数は…」

 私の持論は、セミナーでも何度も言っておりますが、中小企業の規模と業態等にあわせて政府系金融機関、メガバンク、地域金融機関を上手に使いこなすことです。

 ですから私の指導先は、与信でも複数行と必ず取引をしています。

 先般、取引民間金融機関の一行から「取引行が多すぎますよね」という、私から見れば、とんでもなく勘違いをした意見が出てきました。

 頭に来るまでもなく、軽く聞き流しておきましたが、こちらは金融機関とは真っ向から反対で、一生懸命取引行( 与信行) を増やす計画で進め、やっとこの1 年間で増やして来たところでした。

 現状では、中小企業の取引数は、多すぎるぐらいでちょうど良いぐらいです。もし取引行の絞込を考えているのであれば、平成1 7 年度以降に検討するようお願いいたします。

 銀行は、「銀行」によって、もしくは「融資担当者」によって相当対応が異なるものです。( その時の政府方針、各金融機関の考え方や担当者の力量で異なっているのも事実です…)

 ですから、現在、何の問題もなく、ニコニコ顔で融資をしてくれる銀行と取引をしていても、ある時、突然に、門前払いということが起こりうるのです。

 真に自社のことを考えてくれて、色々親身になって相談や対応してくれる銀行を捜し、取引をより深耕していくということは、実は本当に大変な事でもあります。

 特に中小企業の経営者の皆様は、そういった取引銀行を複数行必ず捕まえていなければなりません。自社のリスクヘッジのためにも、自分自信のためにもです。

 格付けによる新しい与信基準がすっかり定着し、中小企業側の対応課題が沢山あることは、事実です。

そのような中での金融機関の取引の考え方の基本をあげます。

1. 自社の規模や自社のことをよく考えてくれる金融機関をメイン( コアメイン) 銀行にすえる。( 銀行によって自社の使い方を変える)

2. たまには銀行担当者の立場になって、自社の方針や決算書をチェックしてみる。( 銀行が取引をしたい中小企業の経営者像がある)

3. そのために事業計画書( 事業改善計画書等) があり、社長がきちんと説明できること、特に営業キャッシュフロ− の見通しについて詳細に語れること。

 以上のことは、銀行開拓や既取引行との取引深耕をはかる為には必須となります。また、経営者として必要なスキルともなりますので必ずお願いいたします。

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