社長のための銀行対策の実務 276号

最近のメインバンクの考え方・あり方 1

 当たり前の話ですが、企業は通常、融資・決済・預金の3大機能を基本として、金融機関取引を利用しています。これに最近では、投資・保険・デリバティブ・経営相談…多彩な機能サービスがどんどん増えてきています。

 しかし、中小企業取引を考えた場合の最も重要な機能としては、なんと申しましても、〈融資─貸付取引〉です。そして、また現実問題としては、未だに各金融機関の融資姿勢は、それぞれ対応が異なっている事もたくさんあります。

 最近、「当社の与信取引の、メイン取引行と他行とのバランスについて、聞かせてください…」とか、「長短借入のバランスについて意見して下さい」という社長からのお話を多く受けます。

 このようなケースの場合、必ずメイン銀行が、何かを言ってきている等、きっかけがある場合がほとんどです。業種や業績によりいろいろありますが、ここでは最近の具体的な一般的なケースを、まずご紹介してみます。

 *最も多いのは、メイン銀行だと思っていた銀行が、最近、急に借入について
  いろいろと細かなことを言い出して、慎重すぎる。

 *メイン銀行が未だに担保〈不動産〉の評価割のことばかり言う。

 *保証協会付きの融資でないと、全く応じてくれないメイン銀行の姿勢がありありと
  わかる。

 *メイン銀行が預金を取り崩してくれない。

 *メイン銀行と本当に思ってくれているのだろうか?相談に行っても、「会社として、
  どうされますか?」という返答で前に進まない。

 *メイン銀行のはずなのに、割引ばかりを勧めて銘柄も指定されている。

等々、様々なきっかけ的対応がありますが、このような企業側にも共通した点がございます。例えば、借入比率が大きくなってきたり、収益が下がってきたり、売上減少が続いていたり…課題のある企業に対して多くの場合、これらのきっかけ的対応がはじまります。

 いずれにしましても、企業側と金融機関側とに温度差が大きくあると感じられる場合は、解決しておく事が大切です。

 特に企業側が、「メイン銀行で、いざというときに頼りになる…」と思っていたところ、そうではなく、異なる取引行が面倒を見てくれたというケースも結構ございます。

 今回から、メイン銀行という点で、最近の状況もお知らせしながら、みていきます。

 なお、メイン銀行(メイン銀行グループ)と何も問題ない!という状況の企業は、大変良い状態ですからその良好な関係を持続して下さい。 

                            資金コンサルタント 大久保直之


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