社長のための銀行対策の実務 275号

借入金と資金繰り・最近の事例 5
〜慎重審査の運転資金使途

 本年1月末の第257号〈新貸し渋り対応について〉で、金融機関の中小企業融資に対する考え方は、慎重になってきている旨お伝えいたしましたが、平成20年度上期が始まり、5月度が終了した段階で、随分と表面化してきましたので、注意が必要です。

 まず地域ですが、特に、北海道・東北・北陸等では信用保証協会の代位弁済の額が、5年ぶりに増加している結果(平成19年度実績)もあり、慎重姿勢が続いています。

 業種別では、本稿でも毎回のように取り上げております、建設・土木・不動産関連は言うまでもありませんが、このところの原油等原材料のコスト高に伴い、卸売り・小売業等への広がりが急激にすすんでいます。

 一般的には、例年のように季節的な運転資金を申し込んだ段階で、最近の業況や特に資金繰りの見通しについての状況を詳細にヒアリングされるケースが多くなっています。

 例年のような運転資金でも、少し早めに金融機関へ申し出ておくことは、必須な時です。特に、

  1.原油上昇・コストアップが最近急速に進んでいる
  2.売上高減少
  3.現状借入比率が高い
  4.営業利益極少

等、問題を抱えている企業は、その改善取組について求められるケースがほとんどですので、時間がかかると思って、夏に向け頑張ってください。

 またこの時期、一般的には、信用保証協会を積極的に利用の上、特に短期融資を調達して、厚めの現預金を準備されることをお勧めいたします。 

                            資金コンサルタント 大久保直之


出版局トップにもどる
日本経営合理化協会 出版局 TEL:03-3293-0041 

7