社長のための銀行対策の実務 258号

銀行借入調達の留意点
〜その5 信用格付は開示の時代

 中小企業の金融機関による「信用格付け」につきましても、随分と定着した感じがしています。

 「自社の信用格付けについてのランクは、取引行に聞けば教えてもらえますので、定期的にチェックすることも必要です……」と機会あるごとに申しています。

 その内容は、「定量要因」+「定性要因」で基本的な考え方に変わりはございません。

 ただし、新BIS規制による科学的信用リスク計測との金融機関側の取組方針もあり、特に大手の地方銀行を中心に、内部格付けの精度検証も含め積極的に開示しています。
 最も積極的な金融機関では、企業側からの開示請求がなくとも、金融機関が必要と判断した場合は、診断資料を開示して、提案型の営業ツールとしても使用しています。金融機関と企業が認識を同一にするための意思疎通の手段という考え方に基づくものです。

 多くの考え方は、今年の最初にも述べましたように、「業種区分をしたうえで」の定量・定性要因での総合格付けです。

 中堅の中小企業向けには、平成19年より「外部格付機関」による、いわゆる外部格付けのサービスが、すでに始まっており、利用実績ができています。

 今回は金融機関による内部格付けですが、格付けの判断根拠は、個人的な見方とは異なる客観的な評価です。

 中小企業側も自社の格付けを冷静に判断、改善ポイントを検討できる利点もあり、今後はこの考え方がなお広がっていきます。


                            資金コンサルタント 大久保直之


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