社長のための銀行対策の実務 257号

銀行借入調達の留意点
〜その4 新貸し渋りと対応について

 昨年の秋以降、「新型貸し渋り」の現象が生じています。

 世の中の状況は、「原油高」「原材料の高騰」「売上の不振」等……が起こっておりますが、中小企業のヒアリングを私なりに行ってみますと、「コンプライアンス不況」と申しますか、法令遵守の流れへの対応の悪影響が、出過ぎていると思われます。

 また、「金融商品取引法」や「改正貸金業法」「新信用保証協会の保証制度」の施行に伴う影響が懸念されます。

 このような中、金融機関側の、中小企業の融資に対する考え方は、慎重になってきています。特に、

  1.売上の減少が続いている企業
  2.借入金等有利子負債の多い企業
  3.業種の選定
  4.原価の急上昇(原価率アップ)による営業利益が圧迫されている企業

等へは、メイン銀行の取引状況をみて判断するという金融機関が続出しています。

 また、関与税理士先生の押印のある「試算表」を求められたり……様々です。特に地方で地域経済が芳しくないエリアでは、業種も含めた「新しい貸し渋り」がまさに始まっています。昨年の春は金利が多少高ければ、すぐ借入ができた状況の法人もまた借入までの時間がかかっています。

 こういう状況下ですので、

  1.調達までの時間の余裕をみる
  2.与信取引行への重複借入のお願い
  3.当面、取引行の絞り込みを避け、むしろ調達パイプは幅広く
  4.資金使途の明確化
  5.新しい保証協会の保証制度の利用
  6.経営計画書との実績対比

等、早めの準備が必要です。


                            資金コンサルタント 大久保直之


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