社長のための銀行対策の実務 256号

銀行借入調達の留意点
〜その3 いわゆる商品(在庫)担保について

 平成20年は、「流動資産担保貸付」の本格稼働の年になります。
 特に永年の課題でありました、商品・在庫担保による資金調達は、平成19年の夏以降、信用保証協会の新たな保証付商品としても取り扱われるようになり、最近の「金融機関からの借入調達の場」で、よく耳にするようになりました。

 もともと、商工中金等が国の方針を受け、いろいろな取組を行いましたので、そのノウハウも実績も豊富です。

 この流れがいよいよ今年は、商工中金が業務提携している、いわば地域金融機関へも広がっています。まずは、地方銀行の取組が始まりましたので、その後、第二地方銀行・信用金庫・信用組合へも広がります。

 さて、当たり前のようですが、この仕組みは「商品」(流動資産)を担保に取っていますので、多くの場合は出入りがあり、常に在庫が動いているという状況です。
 ですから、

 1.在庫に見合った借入調達額
 1.在庫の的確な科学的管理
 1.在庫商品の売却等による資金回収と借入返済

等がポイントになります。

 特に在庫の管理や把握チェックの重要性やポイントにつきましては、何度か申しましたが、最も重要なのは、「商品と数量が管理できているか否か」ということです。できていることが金融機関側に説明できれば、便利な使い道の商品です。

 最近の一般的な一歩先の借入調達事例として、

 1.店舗ごと・倉庫ごとに在庫(商品)を把握し、
 2.毎月末金融機関に状況を報告する
 3.在庫価格を掛け目で評価し、
 4.極度額(枠)で融資金額を設け、
 5.登記は保留しておく(契約上は、登記することができるとあるが……)

というパターンが最も使い勝手がよいという中小企業側からの意見です。

 取組をする地方銀行などは、商工中金の契約書をベースに作成しているところも多いと聞いています。ですから、商工中金と取引がある中小企業では、「商工中金」の取組を最初に行うとやり易いようです。

 さて、上記のような調達は、表向きは無担保の借入調達と同じように見えますが、「あくまで商品が担保」となっての流動資産担保借入です。

 金融機関側も注意やチェックをしていますが、くれぐれも二重に担保を入れることの無きよう(A・Bの金融機関に同一の担保を提供することの無いよう)かつ、効率的に資金対応して下さい。


                            資金コンサルタント 大久保直之


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