社長のための銀行対策の実務 246号

銀行借入金を減らしたい
〜その2 最も多い「短期借入金の折り返し対応」〜

 「銀行の借入金を減らしたいと社長がおっしゃいますが……」
 現実問題として最も多いケースは、短期借入金(運転資金)の本数が多くなりすぎていて、返済の期日がすぐにやってくるため、その対応に常に時間をとられていて、1年間で見てみると、返済額と借入金がほぼ等しく、長期借入金の返済元金だけが減っているという状況の中小企業が多いものです。

 正直、特に、短期借入金の本数が増えすぎますと、その管理や借り換えに、思いのほか時間や労力をとられてしまうことが多いものです。

 借入金を期日に返済してしまうことが出来れば、それにこしたことはありませんが、中期や長期資金に借り換えることが一般的な対応となります。時間をかけて着実に借入金を返済、軽くしていこうとする発想です。

 長期借入金への変更は、簡易に出来るものだと安易に考えがちですが、実は、この借り換えの対応時には必ず、

  1.現状のチェック(業績等)
  2.今後のより具体的な計画については、必ず必須手続きとなります。ですから
    「なぜ長期借入金に組み替えることが必要なのか!」を説明しなければなり
    ません。

 その中でのポイントは2つにつきます。

  1.資金(資金繰り)管理がきちんと出来ている会社であることの説明資料の添付
    (特に経費等の内訳と最近2年くらい前までとの対比や実績……)
  2.今後の売上(増収)見込の具体策の提示書(経営計画書)と説明

です。特に2の今後については、当社独自の取組(新しい取組やその具体的商品やサービス……)が必ずチェックに出ます。

 1については、多くの場合「資金繰りを安定化」させないと、短期借入金の借り換えが進まないと、すぐ資金繰りが行き詰まる危険があることは、金融機関も十分承知しているケースも多くあります。(事情は分かっています)

 ですから、これらの「対応を準備した上で、メインバンクを中心に交渉すること」が必要です。
 そして、経営・事業発展に、時間を前向きに使うことが、明るい近未来につながります。

  ※短期借入金の本数をまとめて長期借入金に借り換えるポイント手順

  1.今後の事業計画書を作成する。(少なくとも3年間分。5年までで十分)
  2.資金の管理が出来ているという資料を提出する。
    (特に経費や過去実績との比較)
  3.最も借入本数が多くなってしまった金融機関との交渉。(多くの場合メイン
    銀行となる)まずは目的を絞って交渉する。


                            資金コンサルタント 大久保直之


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