社長のための銀行対策の実務 241号

最近の信用金庫との与信取引
〜その1 「信用金庫」側も二極化している〜

 平成18年度(2007年3月期)の全国の信用金庫の決算が明らかになりました。
 まず、信用金庫の数ですが、全国で287信金(2007年3月末)まで数が少なくなりました。と申しますのも、信用金庫の場合は、統廃合が随分と進んだということです。

 信用金庫業界では、業績不振の信用金庫は、そのエリアに存在している業績の良い信用金庫が統廃合していき、実質的に救済していくという構図で進みました。一巡した現在では、エリア的に見ても、効果的に進んできたという感じが致します。


        

 上記のような状況です。私から言わせていただきますと、随分と少なくなったという印象です。もう一段とまだ統廃合が進みます。

 見方を変えますと、信用金庫も大型信用金庫化が進んだということです。
 ですから最近は、資金量が5000億円以上のところも多く、2兆円を超えていて、地方銀行の中位行以上の規模を有しているところもある程です。

 ポイントとしましては、通常の中小企業の与信(貸付等)取引におきましては、

  1.地方銀行と同じようなサービスが一般的には提供できること。
  2.IPO(株式上場)等、急速に企業の資産規模を拡大せず、中小企業であれば、
    何ら取引は変わらなく行える。

ということを、まず念頭に置いて下さい。

 ただし実際は、これだけ統合が進んでいる信用金庫によっても、個々の事情を見てみると、中小企業の経営と同様、「業績が良い信用金庫」と「苦しい信用金庫」があることをチェックしてほしいのです。

 信用金庫は決算時、出資者(組合員)に対して配当をしていますが、中には10%の配当を実施(四国の観音寺信金)したところもあるほどです。(一般的には4〜5%の配当率で実施したところが多いです。)

 やはり、無配の信用金庫や、1%配当の信用金庫は、正直なかなか厳しい経営ということになるはずです。

 まず注意していただきたいのは、信用金庫がメイン取引先であり、しかも一信用金庫に借入が集中しすぎている場合、その信用金庫がどのくらい実力のある信用金庫なのかは、ぜひ知っておいて下さい。各信用金庫とも業績のポイントは公表していますので……。

 特定の地域では、当該信用金庫しか取引できる金融機関がないというところも、少ないですがありますので……(特に規模と資金量・収益性です。)

                            資金コンサルタント 大久保直之


出版局トップにもどる
日本経営合理化協会 出版局 TEL:03-3293-0041 

7