社長のための銀行対策の実務 239号

借入金利対策特集
〜その4 段階的利上げ対応術を!〜

 最近の中小企業貸付金利の考え方や流れについては、ご理解いただけたかと思います。
 本シリーズの第219号にも利上げ対応につきましては、若干述べてありますが、まず現状をつかんで把握してから、取引金融機関毎の交渉となります。利上げはほとんどの場合、金融機関側から提案・お願いされます。少なくとも実効金利(実質金利)や取引金融機関への関与度(手数料取引・外為取引・預金……)を考慮の上の交渉となります。最も一般的には短期借入金の取組時(実質的な借り換えを含む)がポイントです。いきなり0.5%も上げるケースは現状少ないようですが、0.25%程度上げてくるケースも多いものです。

 金利も相対での力関係交渉力です。財務内容が良ければ当然力関係に影響いたします。企業の規模や業種等によって財務内容は一概には語れませんが、「中小企業特定社債保証制度」の要件にあうことができるようクリアーされることを目標にされますと、より具体的に対策も立てられると思われます。すなわち直近決算において、

 1.下記イ〜ハの全てを満たす場合

   イ 純資産額が3億円以上5億円未満
   ロ 自己資本比率20%以上または純資産倍率1.5倍以上
   ハ インタレスト・ガバレッジ・レーシオ1.5倍以上または使用総資本事業利益率
     10%以上

 2.下記のイ〜ハの全てを満たす場合

   イ 純資産額が5億円以上
   ロ 自己資本比率15%以上または純資産倍率1.5倍以上
   ハ インタレスト・ガバレッジ・レーシオ1.0倍以上または使用総資本事業利益率
     5%以上

 3.下記イ〜ハの全てを満たす場合

   イ 純資産額が1億円以上3億円未満
   ロ 自己資本比率20%以上または純資産倍率2.0倍以上
   ハ インタレスト・ガバレッジ・レーシオ2.0倍以上または使用総資本事業利益率
     10%以上

です。自社の状況に合わせての一つの目安として下さい。もちろん「信用格付」や「企業の規模」等もありますので、信用格付のランクアップ対策も重要です。

                            資金コンサルタント 大久保直之


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