社長のための銀行対策の実務 234号

銀行取引と税理士先生の関与
〜その3 中小企業のための知的資産経営の後押し〜

 不動産担保や連帯保証などの個人保証に過度に依存しない融資として、売掛金等の債権や在庫などの動産担保融資等は、よく耳にするようになりました。

 ある意味では、「定性情報の適正な評価や定量情報の質の向上・高度化」という点で、税理士先生への協力や税理士先生との協調というケースも今後は増えてくると考えられます。(「税理士先生の目利き機能の発揮」)

 さて、最近の新しい動きとしまして、定性情報としての中小企業の知的資産経営を後押しする動きが一方で活性化しています。

 中小企業基盤整備機構は、今年になって新しく「中小企業のための知的資産経営マニュアル」を作成して、マニュアルの活用を広く呼びかけております。

 会計士や税理士・弁護士の先生方のネットワークにおいて、価値評価等についての検討や実務研究が、今後必要ですが、中小企業の持つ特許等知的資産をいかに融資につなげていくかは、特に地域の金融機関に対しては、期待度は高いものです。 

 そこで、関与されている税理士先生には、その企業が強みとして、知的資産を保有しているか、その調整の窓口として、金融機関と中小企業の間に上手に関与していただくことが、地方では特にニーズが高まって参ります。

 高度の専門性の分野(評価方法等)はさておき、新たな視点に立った「関与中小企業のチェック」という点では注目されます。

 なお、「中小企業のための知的資産経営マニュアル」は、インターネットでもみられますし、中小機構からマニュアルを取り寄せることも出来ますので、最近の動きとしても一度は目を通されますことをおすすめいたします。

 新しい視点に立っての関与先中小企業の定性情報も、税理士先生が単発的ではなく、ある程度継続的に中小企業と金融機関の調整や助言・説明ができることは、経営上プラスになるものと考えます。

 ですから、そういう観点からの、関与されている税理士先生等への得意な分野を、中小企業側から探ってみることも意義あることです。


                            資金コンサルタント 大久保直之


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