社長のための銀行対策の実務 203号

最近の資金繰り改善成功例より
〜忘れかけていた「借換」融資〜

 D社は、洋品関係を中心とした小売業です。仕入資金・短期運転資金を中心に主に保証協会付で地元の信用金庫を中心に借入をしておりました。

 短期の借入の本数が増加してきたことと、このところ販売に要する日数が、以前より長期化しだしました。
 短期借入の内入・書換等により、この半年間過ぎましたが、資金繰りがきつくなり始めました。

 お話をお聞きし、「資金繰りの円滑化借換保証制度」を利用して、思い切って、長期資金へ一部シフトした方が良いのではないかと、D社社長と協議いたしました。

 借換保証では、長期に借換が出来ること(最長10年)は、よく知られていますし、複数の借入金を一本化することもできます。
 それと同時に約定返済の過去の状況等の実績を見たうえで、借換時、新たな資金を上乗せすることも、可能なケースが結構ございます。

 D社もメインの信用金庫と相談協議しましたところ、作成する資料は時間はかかりましたが、信金側で保証協会の保証が付けば増額(新たな資金を上乗せ)のうえ、融資実行というお話を受けてもらえることになりました。

 結局5本の融資を一本化、据置期間1年も含めて9年で実行することができました。
 とても融資内訳がすっきり分かりやすくなり、据置期間中に経営の改善(特に営業体制の見直し、社内組織の変更、在庫の処分等)を行うことで、進んできています。

 現況では、金融機関は特にビジネスローン型の商品であれば、プロパー融資として、新しい取引先に対しましても、積極的に融資実行してくれる環境です。

 借りやすい環境下にありますことは確かですが、ビジネスローンの条件変更は、なかなかやっかいです。
 返済が進んでくると、また増額して借り入れるというパターンになってしまいます。

 資金繰り円滑化借換保証制度は何と申しましても、最長10年間に引き直せる上に、対外的な信用上も傷つくこともありません。
 何かの時は使える制度の一つだと考えられます。

                            資金コンサルタント 大久保直之


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