社長のための銀行対策の実務 201号

最近の資金繰り改善成功例より
〜新規運転資金借入と売掛金の回収改善〜

 B社は酒類の小売販売業です。最近はインターネットによる販売や、個性的な居酒屋・レストラン向けにも酒類を販売しています。
 売上も伸び、お取引先も随分と増加しました。また個性的なお酒を少量多種類でも取り扱うため、在庫管理のIT化にも力を注いでいます。

 一見順調そうに推移しているようですが、実は売掛金が一気に膨らんでしまいました。

 当初はメインの取引行も、運転資金または設備資金を積極的に出してくれましたが、借入金の増加(借入比率が高くなるにつれ)に伴い、貸出に慎重になってまいりました。

 B社はサブメインやその他の取引行より、特に短期資金を中心に、借入をしてつないでいましたが、返済・借入の繰り返しで、資金繰りが心配となってきました。

 ご相談にこられた時、「売掛金を担保」にしたり、「売掛債権の保証」等による調達方法はあるのですけれど……とお話のうえ、最も大切なのは、売掛金の回収担当を数人おいてでも、売掛金の回収に力を注ぐべきと申し上げました。

 しかしながら、すぐにはなかなか効果が出ません。財務の担当の方は、あと50〜80百万円とにかくあれば、回収業務も上手くいく自信があるとおっしゃるので、新規行より多少無理をして調達し、売掛金を増加させないようにすることを条件に、金融機関にもお話をしまして借入調達しました。

 今まで随分と鷹揚にやっていたため、各お取引先が自由に振り込んでいるような状況でした。

 売掛金の回収が早まりますと、随分と資金繰りは楽になるものです。
 一方で、大口取引先の売掛金回収が進まない現実に、新たに直面しています。長期売掛金の処理も含めて、個別に対応しているところです。

 売掛金の回収が長引きますと、結果的に借入金増加となり、資金の負担もかかってしまうという実例です。
 B社は、それでも随分と営業も含めて、売掛金回収に力点をおいたため、良い方向に進んでいます。

                            資金コンサルタント 大久保直之


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