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社長のための銀行対策の実務 197号 |
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合理化協会 牟田理事長「社長業 実務と戦略」より |
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中小企業に対する融資の考え方は、本当にここ数年で大きく変わりました。 いろいろな経緯はありましたが、最も端的に申しますと「信用格付けによる個別企業の実力度」に応じた貸付対応に変化したということです。未だに不動産や優良な有価証券等は一番の担保物件ですが、国の「過度に不動産等担保に偏らない融資」という政策のもとに変化しました。 今後もっとも担保となりうるものは、「キャッシュフロー」になると思われます。 現状はいろいろな中小企業独特の過去の習慣や要因もあり、「本当の決算書の姿、特にバランスシート(貸借対照表)の精査」に力点が置かれている段階です。 新会社法も平成18年5月より施行されていますが、その中での「会計参与」や「監査役」「委員会」……等の制度は、一方では内部でのチェック体制の充実等もできる制度を確立できることも選択肢としてあり、どういう会社を目指しているのかも、各企業の今後の課題です。 中小企業の決算書の透明性が高くなれば、決算書に基づく無担保の融資の取り扱いが、ますます増えて参ります。 最近コベナンツ付(財務内容条項の特約がついた条件融資)の取り扱いが、新型当座貸越商品や、シンジケートローン・コミットメントライン等の新しい融資形態で取り入れられておりますのは、まさにこの流れです。 その条件内容には、多くの場合は、1.経常利益が出ていることとか、2.前期経常利益の○○割は確保されること……等の条件が入っており、決算書の内容次第で融資も絞られたり、拡大したりする、そういう時代になってきました。 中小企業の格付も、定量要因7割・定性要因3割程度が最も一般的であり、定量要因のなかでの特に「営業利益+減価償却費」の額は、様々な分析の基本数値となっていますことは、何度も申し上げております。 この流れから、新しい最近の融資案件では、事業(プロジェクト)に対して融資する「プロジェクト・ファイナンス」が、中小企業融資でも取り扱われるようになり、その事業からの収益のみを担保とする、「ノンリコースローン」(非遡及型融資)の取り扱いの話も聞こえるようになりました。 また、担保につきましても、「売掛金」を担保に出来る融資は、保証協会付も含めて出来るようになりましたし、経済産業省が中心となって進めております。いわゆる「在庫」や「動産」担保のものも、今後増加して参ります。 また、市場型間接金融商品や直接市場からの調達商品である社債商品も、まさに多様化してまいりました。 これらの流れの基準にありますのは、何と申しましても「財務条件指標」のクリアーであり、少なくとも営業ベースでの赤字や2期連続の赤字決算法人へは、どれも利用が困難な商品であり、現実はこのような流れであります。 資金コンサルタント 大久保直之
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