社長のための銀行対策の実務 195号

新しい「銀行との与信取引上の会話の視点
〜その4 政府系金融機関の場合〜

 政府系金融機関の統廃合スタートの2008年に向けて、準備が進められております。既に政府系の各金融機関ごとに統合や民営化の方向での決定がなされています。これからの対応は上手にすすめていくことが必要です。

 まず、政府系金融機関との与信取引上での共通ポイントとしまして、大きく「一般貸付」と「特別(特殊)貸付」の制度に分けられます。
 民でできることは民間へという考え方からも、まず「一般貸付」は、減ってまいります。政策的見地からの制度融資(特別融資)が中心となってまいります。
 ですから、将来的には特別融資をいかに上手に使うかが共通のポイントとなります。

 1.中小企業が通常取引されている国民生活金融公庫・中小企業金融公庫・
  農林漁業金融公庫等は一つの金融機関へ統合されます。

   現在、これらの金融機関と複数取引されている会社も多いと思われます。
   政府系金融機関サイドも、現状、非常に融資に対しては積極姿勢です。

   特に既に長いあいだ貸付取引があり、返済実績があり、現在そうとう返済が
  進んで、残高が減ってきている先には熱心です。

   借り換えや一本化もふまえて、どの貸付商品を選ぶのが自社にとって最も
  有利なのかは、しっかりと政府系金融機関と協議すべきです。特に「特別貸
  付商品」のなかには、なかなか一般の中小企業では分からない「特例」等の
  扱いがありますので、業種も含めて詳細を相談してみることが重要です。

   金利も上昇傾向ですが、固定金利・後払い利息支払い等も考えますと、長
  期資金を政府系金融機関から引くことは、意義あることだと考えます。

 2.さて、「商工組合中央金庫」は将来的には、完全民営化されることで決まって
  います。
   しかし、政府系金融機関として政策融資部分は、当面取り扱い可能ですの
  で、上記同様の考えで進めて下さい。

   一方で商工中金は、預金商品(当座勘定・各種預金……)もとりそろえて
  いますので、使い勝手はよいはずです。
   「商工中金とのお取引はぜひ積極的に進めて下さい…」ということを、いつも
  お話ししています。

   商工中金側も取引先の選別はもう既に行っておりますので、商工中金が
  積極的にアプローチしてきている中小企業は、この機会に商工中金との取引
  の位置づけを、再検討してみることもよろしいかと考えます。

   政府系金融機関の対応も、一昔前とは随分変わりました。業種ごとの分析や
  財務分析サービスも大変すばらしいものがあります。

   また最近は地域金融機関(民間)との業務提携も、積極的に進んでいます。
   「協調」という切り口からも、政府系金融機関与信行として使える時代になっ
  ております。    

                            資金コンサルタント 大久保直之


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