社長のための銀行対策の実務 192号

新しい「銀行との与信取引上の会話の視点
〜その1 メガバンクとの場合〜

 最近は、私がバブル崩壊以降提唱しておりました、「官民複数行取引」・「一行取引のみの危険性」等が、金融機関側にも一定の理解が得られる時期となりました。「協調融資」等の取組は、その最たるものと感じます。

 さて、時代は変わりまして、また現状は「融資可能な先には、積極的に貸出実行したい…」という時機が到来しています。
 前の章では、貸付金利上昇のお話をしましたが、現状では平成19年3月までに最大幅で短期プライムレートが上がっても、あと0.5%までと考えております。極端な大幅金利急上昇とはならないでしょう。

 ですから一方では、貸出競争も現状のような状況が続きます。特にメガバンクはこの下期(平成18年10月〜平成19年3月)にかけても、中小企業への融資取組は積極的に仕向けてくるでしょう?

 メガバンクの場合は、まず新規(従来の取引で貸付・与信取引のなかった先)先に対して積極的です。パターンも決まっています。そこで、

 1.従来、貸付取引のなかったメガバンクが来社されたら、

    何をすすめに来たか?
    どういう商品をすすめに来たか?
    当社にとって、どういうメリットがあるのか?
    将来的取引についてはどう考えてくれるのか?
    金融情勢の情報収集

  等を上手に聞き出して下さい。
  多くのメガバンクは、中小企業の与信取引新規推進先に対しては、ノミネートして「提案書」として提案してくるケースが大変多くなっております。
  少なくとも提案書には目を通していただき、その提案書をもとにいろいろと質問していきますと、分かりやすいと思います。何を考えているかを知ることができます。

 2.貸付取引のあるメガバンクの取引深耕

  取引中のメガバンクは、その中小企業の規模や収益性、他行取引の状況等、表面的な理解をした上で、次の提案や条件の変更等を申し出してまいります。
 中小企業の多くは、この段階で悩まれるケースも多いのも現実です。まずメガバンクはスピード感がありますので、交渉等も短時間で進みます。
 「本当に自社のことを考えてくれている提案なのか」をよく探ることです。
 自社の判断が最終決断となるのですが、少なくとも「他取引行に○○メガバンクから、こんな提案があって悩んでいる……相談にのってほしい……」と取引他行の感触を探ってみることは必須です。 予期せぬ効果が見込めます。

 メガバンクの場合、自社側で即答せずに少し時間をかけて検討することも必要です。 

                            資金コンサルタント 大久保直之


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