社長のための銀行対策の実務 191号

「貸付金利上昇への対応と交渉
〜その3 交渉と対応策〜

 当面は積極的な貸出が続く金融環境下にございます。
 ですから、業況も良く、財務上特段の問題もないと思われる中小企業へは、新規与信取引も含めて、ほとんどの金融機関は前向き取引をねらっての営業をすすめて参ります。

 短期(1年未満)の無担保の5000万円〜1億円程度の貸付商品で、新規取引しようとする金融機関が多くあります。中にはアンダープライムレートで取引を開始しようとする金融機関もございます。

 各社ごとの資金繰りや借入の状況にもよりますが、一般的には、短期借入金で無担保で金利が安くて、例えば毎月ごとの元金内入(分割)返済の場合、企業側の利点の多い場合もよくあります。
 低金利の貸付金が一本入っておりますと、全体の金利上昇を抑制する働きがあります。

 無担保であれば、上手に他行(複数行)を組み合わせる形で金利の上昇を防ぐ効果もありますし、一本低い金利の貸付金が入っていれば、交渉時の材料としてもうまく使うことが可能です。

 また、今回、預金の金利がつくような数字にまで戻りました。
 そこで例の決済性の預金を思い出して下さい。

 ペイオフの完全解禁時に、ほとんど全金融機関で決済性預金(金利0、全額返済保証)の取り扱いをいたしました。結論から申しますと、あまり多くの残高をおくのであれば、他商品(大口定期預金、他運用型金融商品)に振り替えておくことも考えたらいかがでしょうか?

 対応策のポイントといたしましては、

  1.総額の借入額の目標を決める。(高い利率の借入金の返済も考慮)
  2.長・短、銀行毎の借入金予定(借入実行・返済)を作る。
    (併せて長・短借入金の割合を決めて、実質的借入金利が急上昇しないよう
     にする)
  3.当座貸越(新商品)等の保全をとりながら、借入金の増減ができるような
    借入体制を作る。
  4.結果的に支払金利の上昇を抑える。

となります。         

資金コンサルタント 大久保直之


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