社長のための銀行対策の実務 182号

「一歩先読み!『銀行への新担保準備』
〜その2 ABLとその現状について〜

 ABLと申しますと、まだ聞き慣れない言葉だと思いますが、Asset Based Lending の略で、企業が保有する動産(在庫・機械・売掛債権等)を金融機関へ担保提供等することで、資金調達をする方法です。

 不動産や保証人に過度に依存しない方式による資金調達という流れの中で進んでいるものです。

 言い方を変えますと、「中小企業の保有する動産・債権から生まれるキャッシュフローを資金調達に活用できるようにする制度」ともいえます。

 政府はその政策的意義として、

  1.企業の継続的成長による経済の活性化
    ─特に地域の─中小企業がもつ潜在力と強みの活用
  2.新事業のサポート
  3.事業の新しい担い手の育成(NPO等含む)

をあげています。

 しかしながら、未だ課題も多いのが現実です。「平成17年10月からの動産譲渡公示制度」は、確かに出来ていますが、動産の評価システムや担保管理システム、実務的ノウハウの蓄積等はこれからの課題です。

 国も、モデル事業取組の実例として、これまでも政府系金融機関、大手メガバンク、地域金融機関等での取組を実行しており、広がりを見せているのも事実です。

 海産加工品・冷凍食品・そうめん……等を担保にした取組も実行されはじめていますので、やっと中小企業向けにもこのような取組(現状ではまだモデル的取組ですが…)が、行われてきたことを認識して下さい。

 それでは、具体的に実例を先取りする形での中小企業側の対応について、次回お話をしてみます。

資金コンサルタント 大久保直之


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