社長のための銀行対策の実務 176号

「詐欺的新商品にご注意を!
〜その4 相手側会社を調査する〜

 「急を要する」「時間がない」という状況下に置かれた時、なぜか事件に巻き込まれると申しますか、詐欺的な新商品等に中小企業の経営者の方が引っかかるケースが多発しています。

 「後でもう少し時間さえあったら……」ということなのですが、時間がなくとも、押印書類の大まかな中味や主要項目等は、目を通して下さい。特に金銭消費貸借契約が入るものは、返済以外に簡易にクーリングオフできるようなケースとは全く異なりますので注意して下さい。

 取引する相手側がどういう会社なのか? 場合によってはその会社の「全部事項履歴証明書」(会社謄本)をとってみることも必要です。(法務局もオンライン化されていますので、ほとんどのお近くの法務局で全国の法人の謄本取得ができます)

 新しい会社法が本年5月1日より施行されていますが、その会社の特徴などが分かります。
 最も悪質のケースでは、2001年の商法改正でやりやすくなった会社分割を何度も使うやり方で問題を起こしている法人が見受けられます。

 先般、取引(与信取引)をしたいと金融機関の訪問を受けました中小企業の社長が、「当社も決算書を提出するのだから、あなたも提出して下さい……」と申し出ましたら、きちんと「○○年度営業報告書」を持ってきて、「さすが金融機関はきちんとしている……」と感心しておりました。

 では、金融機関は全く引っかからないのかと申しますと、決してなかなかそうではございません。
 特に、最近、早く結論を出して実行する、いわゆる「ビジネスローン型」商品の貸付では、営業実体のない(あるように見せかけられた)法人に、貸付実行をしてしまうケースもあります。(もちろん公文書の偽造等も含まれており、悪質です)

 さて、私どもが関与している先では、いつもその実体についてなかなか金融機関や保証協会にご理解願えない業種もございます。

 例えば、装飾用宝石類の加工業とか、高級宝飾品(高級な時計やネックレス等)販売業等は、その実体の説明を要していることも事実です。

資金コンサルタント 大久保直之


出版局トップにもどる
日本経営合理化協会 出版局 TEL:03-3293-0041 

7