社長のための銀行対策の実務 170号

「資金調達からみた新会社法
〜その2 現在の有限会社の社債発行について〜

 新しい会社法の特徴の大きな一つに「有限会社の廃止」があります。平成18年5月以降は、新しい有限会社が新規設立できなくなります。
 ただし、現在ある有限会社は経過措置により当然存続可能です。

 ですから今ある有限会社の選択肢として、

 1.当面、特例有限会社として、そのまま有限会社として存続させる。
   ・有限会社という商号を使い続けられる
   ・役員の任期はない
   ・決算の公告義務がない

 2.または、株式会社に変更・移行する。
   ・手続的には総会を開いて定款変更決議を行い、商号を「○○○株式会社」
    と変える
   ・法務局で有限会社の解散と株式会社の設立登記(移行の手続き)を行う。
    (1回だけで済みます)

 さて、先般質問されたのは「社債」を発行できるのは、今までと同様、株式会社だけですか? というものでした。
 答えは新しい会社法では、

  ・特例有限会社 でも
  ・もちろん株式会社 でも
  ・持分会社 でも

社債の発行は認められます。

 ですから、現在も中小企業の資金調達手段として、一般的に利用されるようになりました。特に「少人数私募債(1億円まで)」等の社債は、特例有限会社でも発行ができるようになりました。調達の一手法として考慮することをお勧めいたします。

 なお、金融商品取引法(仮称)の市場関係法制整備という新しい観点から、新法律制度が予定されていますが、いわゆる少人数私募債のような自己募集の社債につきましては、この法律の規制から外れていますのでご安心ください。

 その他の社債(銀行保証・特定私募債……)につきましての適債基準は従来のままですので、発行予定のある会社は条件のクリアーを目指して下さい。

資金コンサルタント 大久保直之


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