社長のための銀行対策の実務 158号

「描いてください、今後の金融機関との取引構想
〜政府系金融機関統廃合〜

 政府系金融機関8機関の見直しが進んでいます。本来、政府系金融機関は、返済への懸念などから、民間の金融機関ではなかなか貸付ができない分野に、長期低金利で融資を行っていく役割を担っていました。

 しかしながら、現状貸出残高が約90兆円となり、民業圧迫との指摘から郵政民営化の「出口」版としての再編が進められており、2008年度から新機関へ移行開始となります。

 当然、「中小・零細企業への資金調達支援」は入っておりますので、この分野が無くなることはありません。しかし「国民生活金融公庫」・「中小企業金融公庫」・「農林漁業金融公庫」・「沖縄振興開発金融公庫」は、一つの新機関に統合されてしまいます。

 当面の対策を述べます。

 まず、上記公庫と2つ以上、現状取引がある中小企業で資金需要がある場合は、固定の最低金利に近い現在を上手に利用して、できれば平成18年3月まで(平成17年度中)の調達をお勧めします。

 複数機関からのそれぞれの調達も、特に本年度中は可能ですので、約3カ月ある今年度中に調達して下さい。(返済は極端な話、前倒しでもできることを念頭において下さい。)

 特に一般貸付の商品は、今後民間に移行されていきますので、一般貸付を受けたうえで、特別法等によって制定されている特別融資(特殊貸付)は後でも可能と考えて下さい。(特別制度の融資は当面、未だ時間があります。)

 次に商工組合中央金庫とお取引されている中小企業は、概して積極的に取引拡大をして下さい。
 将来は、民営化が決まっていますが、当面は特別貸付の併用も行います。現在でも民間金融機関とほぼ同様の商品もありますので、「社債」での直接をも含めて幅広く取引して下さい。但し、一部業種や業況により取引を絞り込んでいますので、注意して下さい。

 また、日本政策投資銀行と取引されている企業は、民営化は決まっていても、元々が特殊な政策的融資取扱が中心ですので、従来通りで、当面そう大きな変化は見込めません。
 中小企業が直面している政府系金融機関取引のすぐの要対応につきお話ししました。

資金コンサルタント 大久保直之


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