社長のための銀行対策の実務 147号

「強気交渉の目安とは」

 

 私の顧問先の社長の中には、専門家の私でさえ驚くほど、金融機関との交渉に長けている経営者がおります。

 「余計な連帯保証人は改善して欲しいネ… 」

 「意味のない「担保」はとらないで下さい」

 などと、交渉の度に、丁寧な言葉使いで、銀行がいつも驚くような対応を迫るのです。

 もちろん業績がそこそこ良いから言える言葉ですが、決してすばぬけて収益が良いという訳でもありません。

 むしろ、大きな設備投資によって、長期借入金比率は重く、じっとガマンの経営が実際はあと4〜5年は続きます。また、新商品の開発等にも先行資金として使っています。

 では、なぜ、この社長がこんなにも自身を持って自社の要求を迫ることができるのでしょうか?

 それは、ちょっとしたことなのです。メイン取引行の担当セクションの方とは、必ず年に数回飲食をともにして、打ち合わせ兼懇親を深めているのです。

 又、メイン取引行( 地方銀行) 主催の勉強会や催事には、積極的に参加し、協力もしています。

 これだけのことですが、実は、これには、銀行のある事情が隠されているのです。 

 取引金融機関は「安心して取引ができている間」「又は、取引を新規に進めたい・大きく深耕したい」先以外とは、取引先とは、あまり飲食はしないものなのです。また「飲み方」… 等にも気を遣っているものです。

 取引行が心よく( 安心して) 飲食に参加して下さっているということは、色々な銀行側の情報も聴ける意味では、大変重要な場でもあるのです。

 銀行が「貸し拡げ」の時期にはいった現在、「新しい金融機関との取引の確立」という観点からの懇親のあり方も考えてみて下さい。

資金コンサルタント 大久保直之


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