社長のための銀行対策の実務 128号

「保証人要らずの借入」5大対応策

 これまでの解説は、「包括根保証制度」対応のポイントに触れました。今回は、もう一歩すすめて、実際に代表者の保証人を立てずに、資金調達を成功させた事例と状況をお話いたします。

 現在の金融行政では、「過度に不動産等担保や連帯保証によらない与信」の方向での制度改革を進めています。

 すでに一部では、新技術力や新たなビジネスモデル、新サ−ビスを保持しているベンチャ−企業に対しては、個人保証を取らずに金利リスクに応じて融資するケ−スが増えており、一般の中小企業に対しては、個人保証免除の融資も実行されているのです。

 先日、東京の機械器具メ−カ−K社は、中小企業金融公庫の特別貸付である「新事業育成資金」を直接貸付方式で利用しました。

 その中に「保証人特例制度」というものがあります。

 「保証人特例制度」とは、簡単に言えば、公庫が適切と認める財務条項を満たせば、経営者の個人保証を免除できるといったものです。

 これを利用すれば、代表者の個人保証を免除することが可能となるのです。

 また、金融機関の好業績の中小企業に対する貸出競争が激化しています。借りて借りてコールです。競争が激化しているのが幸いして、全くの新規取引では、代表者の個人保証なしで、取引をすることも可能となっているのです。

 そこで、今後の個人連帯保証の改善に向けての当面の対応5点を示します。

1. まず、政府系金融機関の財務条項をクリア−していることを確認して、制度融資で保証人特例制度があるものを利用。

 ↑ 不動産担保は、極力抵当権の設定し、不動産担保のみとする。

2.債務者区分は常に正常先、信用格付の上位クラスに毎期、キープすること。

3. 毎期、取引金融機関ごとに、金消契約書には連帯保証をはずしてもらう交渉を必ずすること。

4 信用保証制度の全面見直しも現在すすめられていることを念頭に置き、

 ●部分保証制度の導入検討 ●金融機関と信用保証協会の審査の統一化
 ●信用リスクに応じた保証料率← 保証協会利用の効率化

5. 包括根保証廃止に伴い、いずれ代表者個人保証の限度額設定ついての個別交渉が金融機関と始まることを前提に準備に入る。

 ●設定極度は極力小さく
 ●個人(代表者)の保証年齢を考えること( 目標65才個人保証撤廃)
 ●個人の保証能力額(個人所有不動産・有価証券・預貯金・会員権)を示せるようにしておく
 

 以上5点を踏まえて、個人連帯保証の改善に向けて準備を始めてください。

大久保直之

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