西嶋和夫の「社長のための坐禅入門」 15

坐禅するときの姿勢について」

(読者からの質問)

 「社長のための座禅入門」をいつも楽しみにしております。

 現在、私は坐蒲(ざふ)を使い、半迦夫坐(はんかふざ)で座っております。その時に、自分の姿勢が気になり始めました。

 左右の傾きは分かるのですが、前後の傾きについては前傾しすぎたり、逆に後ろにそりすぎたりと少々不安定です。

 誰かに姿勢を見てもらうことができない場合、何か目安になる角度とかがあるのでしょうか。

 低レベルの質問で申し訳ありませんが、教えて頂きたく存じます。

                                         (Y.Kさん)

(西嶋先生の回答)

 非常に大事なご質問です。

 というのは、坐禅というのは、正しい姿勢がとれているかどうか、それに注意をすることに修行の中心があるといっても差し支えないからです。

 道元禅師は、短い言葉で「正身端座(しょうしんたんざ)」とおっしゃっていますが、要するに、姿勢を正すことが坐禅の重要ポイントです。

 ご質問にあるとおり、よくある傾向として、自分では姿勢を真っ直ぐにして坐っているつもりで、確かに背骨は真っ直ぐになっていても、背骨全体が前に傾いている場合がよくあります。

 当然のことに、その事に気づいた場合は,背骨全体を垂直に立て、前傾姿勢を直すようにしますが、実際は自分ではなかなか気がつかないことが多い。

 そういう場合は、大きな鏡があるところで、実際に坐ってみて、自分で自分の坐相(ざそう)を確かめてみるとよいでしょう。

 お寺によっては、坐相を確認するための大きな鏡を置いているところがあります。

 しかし、わざわざ、そのためにお寺に行かなくても、鏡さえあれば自宅でできることです。

 とにかく、 坐禅の修行は、背骨を垂直に立てる事に主眼がありますから、絶えず、その事に注意する必要があります。

 そして、坐禅をやっていないときでも、姿勢を正すことを心がけてください。

 そもそも、この「姿勢を正す」というのは、一番エネルギーを使わない「体育」です。

 それと同時に、坐禅は「精神修養」です。

 だからこそ、坐禅を毎日することによって、心身ともに健康になれるのです。

                                     (次号へ続く)

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