さて、目指す目標(成功への下絵)も描くことができ、やる気満々、“やるぞ!!”と意気込んだとたん,先ず立ちはだかるのは,「ヒト」「情報」「カネ」等,自社の資源不足=「弱み」です。特に、中小企業は「弱み」だらけの上、更に地方企業は「格差」問題が重なり、せっかくの「やる気」も一気に消え失せてしまうのではないでしょうか。
しかも,今や、全てにおいて、「スピード」「質」「コスト」が同時に求められ、その中で,一つでもレベルの低いものがあると,全体の評価を下げることとになり,競争に勝てなくなってしまいます。
しかし,ここで諦めては元も子もありません。ベンチャー企業を見習って下さい。彼らは,もともと「ナイナイ尽くし」の中から,一つの突出した「売りモノ」(強み)を武器に挑戦し、「信念」と「知恵」と「行動力」で,問題を一つずつ解決しながら前に進み,ゴールを目指します。
◆「ネットワーク発想」が「弱み」を「強み」に変える。
もし、「弱み」の解消が簡単に出来、「強み」を磨き上げる(「売りモノ」に付加価値を付ける)ことに専念できれば,より「夢」の実現を確かにし、早めることが出来ます。
でも、そんなことが可能な訳はないと思っている方がほとんどでしょう。
ご心配ありません、ここまで学んできたことをもう一度思い出して、厳しい環境の中で自立していくために、「今まで」の常識を一掃して、原点に戻り、新たな発想で挑戦する覚悟ができれば、可能にするアイデアはいろいろ考えられます。
◆アイデア発想のキーワードは「餅は餅屋」。
「弱み」を解消するアイデアを編み出すには,単純に下記のように発想すれば、いろいろなアイデアが出て来ます。
自社の「弱い」ところは、それを得意(強み)にしている企業,個人,その他の専門家と手を組めば解決する。
ただし、その際に重要なポイントが一つあります。
単に、自社の「弱い」部分を外注するという発想ではなく,一つの事業を共に取り組むパートナーとしての位置づけをし、ネットワークを組んで行くことです。
即ち、“「餅は餅屋のネットワーク」を互いに協力して組み立て,「夢」実現に向けてそれぞれが力を発揮し、お互いに儲けましょう。”という発想です。言ってみれば、それぞれが「ヨコ請け」の関係を作り上げることが、ネットワークシステムづくりの成功の鍵ということになります。
◆「事業計画書」で同じ土俵に。
手を組むパートナー探しは、相手の企業規模の大小に関わりなく,先ず描いた「下絵」通り,「何を」目指し、「どのような仕組み」で、「どのような成果」を生むか、の構想をカタチにした『事業計画書』を示し、その計画の中で,パートナーとなる相手の位置づけを明確にすることが,協力を要請し、パートナーとなってもらう際に最も重要になります。
◆「ネットワーク」を機能させる「三方よし」の精神。
机上で考えた「ネットワーク」の通りにパートナーを探し,スタートするまでは、社長の「信念」と「情熱」があれば何とかなりますが、いざ稼働し,長期間続けていくとなると、なかなか厄介です。異業種の集まりでもあり、それぞれの利害,常識の違い等から,いろいろな問題が起きます。発生する諸々の問題を解決し,目標に向かって一枚岩となって取り組まないことには成功はありえません。
そこで力を発揮するのが、近江商人の哲学「三方よし」(「売り手よし」,「買い手よし」,「世間よし」)の精神です。この精神を以て、取り組めば,参画するメンバー間に一体感と,目標に向かっての求心力が生まれます。そして、ネットワークが機能し,そこに社長(プロジェクトのまとめ役)の「こだわり」が加われば、更に成功の確率を高めることになります。
要は,お互いに一つの挑戦(新規事業開発)を通して、Win-Winの関係が成り立てば,結束力、継続性が生まれ「継続は力なり」で,成功へと繋がります。
以前にもご紹介しましたが,この理論が成立するかどうかを、私自らデザートのビジネスで検証してみました。(「三方よし」を徹底できれば成立することを検証済み)
◆沢山のネットワークの成功例があります。
日本伝統の畳のメーカー(有)オリザジャパン(仙台市)の高橋美恵社長もその一人。現代の住宅には自然素材の畳は,アレルギーの原因となるダニやカビを発生させてしまい,かえって健康に良くないと考え、現代にマッチした畳の開発をめざして、全国の専門家に相談し、実験を繰り返した結果、地球と人間に優しく、耐久性に優れた素材、ポリプロピレンに行き着き,リフォームマット「おり座」の商品化を実現しました。
「おり座」は従来の畳と違って,機能性,デザイン性に優れていて,様々な部屋の状況に合わせて,色や形状を組み合わせることが出来るため,用途や使用場所も大きく広がりました。
東京,神奈川など、関東への販売先拡大のため、関東地区4業者とパートナー契約を結び市場拡大を図り,更に全国展開を目指しているそうです。
その他にも、「匠の技」と「著名なデザイナー」とのコラボレーションから生まれたブランド家具や、調理器具、ファッション、工業製品などなど…が、次々と生まれています。また、産学共同の開発も盛んに行われています。
貴社の現実に合わせて,将来計画を実現する一つの手段として、「餅は餅屋のネットワーク」を検討してみてはいかがでしょうか。
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