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柿内幸夫の「社長の現場改善」92

「改善はスピード!

 駅の自動販売機にホットの飲み物があるようになりました。ついこの前まではすべてコールドドリンクばっかりだったのに、いつの間にかホットドリンクがうれしい季節になっていたのですね。

 先日デパートを歩いていたらクリスマスの飾りがありました。エーッ、もう年末かぁ!

昨日の新聞のチラシの中に年賀状の予約の用紙が入っていました。ワーッ、既に来年の準備の時期!

 本当に時間が経つのは速いです。驚くばかりです。黙っていると時間がどんどん経ってしまいます。やはり、ぐずぐずしていてはいけないと思います。

 先日、改善指導にうかがったH県のU社での出来事です。

 前回に出した改善の宿題が実行されていませんでした。本来なら今回に改善が実行できているはずと思って楽しみにしていたのですが、現場に行く前の発表会で「事前の調査がようやく終わって現在アイデアを練っているところです」という報告を受け、がっかりしてしまいました。

 たとえ不十分でもいいから、少しでも実行してくれていたら、それを見た上でまた次のレベルの課題を設定できたのにと思いました。進んだのが調査だけでは、次回までコメントできません。進歩が一回分足踏みしてしまいました。

 なぜ遅れたのでしょうか? 私はその理由を、彼はきちんとした調査をしなければ前に進めないと考えたからだと思います。時々改善指導先の会社の「改善の実行スケジュール」に、最初の一ヶ月は調査の月、次の一ヶ月は計画立案の月、そして最後の一ヶ月で実行と、大まかに線が引かれているものを見かけます。

 何となく筋が通っているように思われますが、私はこのような割り振りは変だと思います。遅すぎます。

 全くの素人(しろうと)が初めてその現場に来て、そこから何が問題かを探し始めるというのでしたらこのスケジュールでもいいかも知れませんが、実際にはそういうことはまずないでしょう。

 ほとんどの場合は、その現場である程度の経験を積んだ方が改善をしようとしているのですから、既にかなり多くのデーターが頭の中に入っていると思います。そうであれば、問題が何であるかについては、ほぼ分かっているはずです。

 絶対正しいかというと自信が無いこともあるかもしれませんが、全くトンチンカンなことを言うはずはありません。であれば、その頭の中のデータを駆使して基本的な方針を立ててしまい、実行をしながら同時に間違いが無いかどうかのデータを、その場で取り始めるやり方で良いのです。

 すなわちこれから始めるデーター取りは、これから何をするかを考えるためのものではなく、既に実行し始めた改善が正しいかを裏付けたり、あるいはもっと良いアイデアを出すためのものであるべきです。

 どうぞ自信を持って現場改善を始めて下さい。万が一間違っても平気です。元に戻せばいいんですから。

 大金を銀行から借りて大きな設備を買ってしまうとか、システムを入れてしまうということとは違います。自分達の知恵と筋肉を中心に、できることを自分たちでやるのですから大丈夫です。

 そして失敗も勉強の良いチャンスです。更に大きな前進に向けての準備みたいなものです。

 スピードの時代です。すぐ着手すれば、年末に慌てることなく、年賀状が書けますよ。


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現場ではたとえ間違えても直す事ができます。自信を持って現場改善を進めて下さい。

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