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柿内幸夫の「社長の現場改善」74

「在庫のムダ

 今回は「在庫のムダ」についてお話します。

 なぜ在庫がムダなのか? 

 この文章を読み進むのをいったん止めて、ちょっとこの答を考えてみてください。一言では答えられないと思います。けっこう難しいですね。

 よく使われる分析では、在庫を持つことによって余分にかかる年間の費用は、倉庫の賃貸料・維持費、設備費(空調費、電話、パソコン等)、消耗品費、人件費、保険代、利息といったようにカウントしていくと、在庫金額の10%から50%にもなるそうです。

 「べつにカビるわけでも腐るわけでもないから、ちょっとくらいあってもいいんじゃないかー」なんて言ってはいけないことが分かりますね。

 もうひとつの考え方ですが、在庫はお金がモノに化けたものだということです。会計上は100万円の現金も100万円分の在庫も同じ数字の100万円の価値となりますが、果たしてそうでしょうか。

 在庫に関する悪さについては、17話から19話にたとえ話を使って書いてあります。改めて読んでみてください。やはり在庫は減らすべきだと分かると思います。

 ただ在庫を減らすのはとても難しい。

 なぜかというと、経営者は毎月の月給やボーナスを払うにしても現金が常に必要です。もし資金繰りが厳しくなってきた時に、現場に在庫がごろごろあったら、この在庫が現金だったら助かったのに残念! と思うでしょう。すなわち経営者は在庫が少ないことが良いと思うのです。

 一方、担当者は逆のことを考えます。担当者はお客様(マーケットだけでなく工場内の後工程も含む)は神様ですと教わっていますから、お客様に常に喜んでいただくためにはやはり在庫を持っていたいと考えます。

 どちらの言い分も間違っていません。しかしやっていることは全く逆です。だから難しいわけですね。

 ではどうすればいいか?

 答は1つです。在庫を減らして、かつお客様にご迷惑をかけないような方法を考えて実現することです

次回からはその方法を考えたいと思います。

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