|
8柿内幸夫の「社長の現場改善」72号 |
|||||||||||||
|
「変革の中心は人」 |
|||||||||||||
| 新年明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。 日本を支えているのは、モノづくりの現場です。増税とか少子化とか、将来に対してあまり明るいニュースが聞かれないのが日本の今日この頃ですが、私たちがモノづくりをしっかり変革して、それが明るいニュースになればいいと思っています。 今年もいろいろな大きい変化がありそうですが、変化を上回るスピードでモノづくりを変革して、何にも負けない素晴らしい現場を築きましょう。 昨年末に、G県のA社にお伺いして、現場改善をしていた時に一枚のポスターが貼ってあることに気付きました。 忘年会と新年会のお知らせのようでした。何気なく読み過ごしたのですが、アレッと思って改めてしっかりと見直してみたところ、忘年会とも新年会とも書いてありません。「望年会」と「信念会」と書いてありました。 一年の締めくくりの時に、次の年に望むことを考える会と、その一年が始まった時にそれを実行する信念を確認する会という意味だと思いました。もちろん、中身はお酒もかくし芸もある楽しい会なのですが、これっていいなあ!と思いました。 何しろこの2つのパーティだけで、P−D−C−A(プラン−ドゥ−チェック−アクション)サイクルが回っているんですから。 冒頭に、今年も大きな変化があると書きましたが、決して負けない、そして必ず勝つためには今年は何をどう変革するかをまず決めて、それを着実に実行することです。そのために、まず今年に何をするかを確認しましょう。 そして次に、それをどうやって実行するかを考えましょう。そんな時に非常に素晴らしい事例を、指導先のO県のE社の現場の方が実行してくださったので、ご紹介いたします。 とてもできないと思われた多能工化を、上手な作業訓練によって実現された話です。 だいぶ以前の話なのですが、49話をご覧下さい。自動車教習の話で、どんな難しいと思われる作業でも自動車の運転より難しい仕事はまずない。そして、そんな難しい仕事であるにもかかわらず、ほとんどの方が免許を持っているのは、40時間にもわたるマンツーマン訓練を受けているからだという話でした。 E社のK係長が担当している機械職場での話です。 担当者の一人で超ベテランのGさんが、定年で退職されるので、代わりにBさんが異動してきました。 Bさんはそれまでは組立工程にいた40代半ばの方で、機械加工の経験は全くありません。通常の業務の方は無事に習得できたのですが、段取り作業には大問題が発生しました。 この工程の段取りは仕事量が多く、調整も複雑で難しいのです。退職されるGさんの次に上手なK係長でも、一時間かかります。 K係長はBさんに段取り替えの仕事をおぼえてもらおうと思い、チャレンジしたのですが、これまでに機械加工の経験が全くないBさんにとってはそう簡単にできるようになる代物ではなく、二時間を切ることができませんでした。 困ったK係長はBさんを指導することを諦め、Gさんが昼勤で細かい品種を担当し、Bさんには段取り替えをしないですむような生産計画を作って夜勤に入ってもらおうと考えたのです。 もちろん、これでは答えになりません。一時的な逃げです。 そこで先ほどの自動車教習所の話の登場です。K係長は納得してくださり、Bさん教育の再チャレンジを約束してくださいました。そこで、教育方法を少し変えました。 大変な手間がかかるのですが、Bさんが段取り替えをする様子を毎回ビデオに撮り、段取りが終ると必ず一緒にビデオを見ながら、できるようになったところは評価し、課題となるところは二人で議論し次回のチャレンジアイテムとしました。 そして、K係長はこの教育訓練を何と20回も繰り返してくださいました。一回が2時間として20回ですから、自動車教習所と同じ40時間を費やしたということです。 結果ですが、Bさんは現在ほぼ一時間で段取り替えを終えることができるようになりました。 そしてもう1つ、嬉しい出来事が起きました。定年退職されるGさんもこの教育にインストラクターとして参加して下さっていたのですが、教えたGさんが同時にいろいろなことに気付かれて改善が進み、今では45分でできるようになっているのです。 変革の中心は人です。 このK係長とBさんの話のように、大変な努力が必要なことであっても、一つひとつ乗り越えていきましょう。今年は実行の年ですよ。どうぞよろしくお願いします。 次回からムダの話を再開します。 |
|||||||||||||
| 追伸:こうならないといいですね! | |||||||||||||
![]() |
|||||||||||||
|
copyright© saburo
|
|||||||||||||
|
※柿内先生に質問のある方は、なんでも結構ですので下記にお寄せください。
okada@jmca.net |
|||||||||||||
|
【柿内先生の最新刊】
|
|||||||||||||
|
|||||||||||||
|
|
|||||||||||||
|
|
|||||||||||||
|