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柿内幸夫の「社長の現場改善」65

「7つのムダを暗記する

 涼しく気持ちの良い日が続いています。先日、駅の自動販売機でお茶を買おうとしたら、暖かいお茶が入っているのを見つけ、季節の変わり目を感じました。

 さて、3ヶ月前の第58話にて改善のための16のキーワードをご紹介し、その説明を始めました。

 そして前回までに、その最初の5つに当たる5Sについてのお話を終えました。

 今回からは、次の7つである「7つのムダ」についてお話を始めます。

 ムダという言葉は日常会話でよく使われる言葉です。私は子供のころ、母親から「ムダ遣いをしてはいけません」と、しょっちゅう言われておりました。

 そして大人になった今は、母親からだけでなく家内からも言われております。しかし、50年以上も聞かされているにもかかわらず、その意味については非常に曖昧な理解をしているようで、ムダ遣いはいまだに止まりません。

 と、まあ、ふざけたことを書きましたが、改善に使われる言葉には、このように日常生活における当たり前の日本語がそのままの形で使われてることが多いですね。

 今回のテーマである「ムダ」以外にも、「整理整頓」や「カンバン」といった言葉もやさしい日本語なので何となく知っている気になっているけれど、改めてその意味を聞かれるときちんと、答えられないことがあるでしょう。

 これは良いことではありません。

 5Sでもしっかりと定義をした上で、その内容のご説明をしましたが、ムダでも同様にきちんと説明しますので、しっかりとご自分の会社に当てはめてご理解頂き、すぐに実践していただきたいと思います。

 ちなみに5Sという言葉は、欧米においても改善をしている会社ではけっこう使われています。

 整理をSEIRI、整頓をSEITON と書いている会社もありましたが、私が拝見したある会社の現場には、次のようなSから始まる英語の5Sの定義がありました。「これは分かりやすいなあ、日本語より良いかも」と思うほどでしたのでご紹介します。

  整理:Separate and Scrap  (要ると要らないを)分けて捨てる

  整頓:Sort and Straighten  (使い易く)分類してきちんと並べる                                                     

  清掃:Scrub  ごしごし磨くほどきれいにする                                         

  清潔:Spread  広める

  躾:Standardize  標準化する

 みごとに、すべての単語がSから始まっています。

 そして、この英語の5Sの方が日本語での5Sよりもそれぞれの内容を具体的に示しているように思えます。

 もちろん、あまりに具体的過ぎて、日本語の持つ深い意味がないという見方もできるのですが、私はこの分かりやすさは重要だと思います。

 「7つのムダ」は、トヨタの元副社長の大野耐一氏の言葉です。

 ムダですから、他にいくつもあるのですが、この7つは大変に良くできているものですから、たとえ、それ以外の組み合わせがあるとお考えであっても、まずはこの7つを暗記することをお勧めします

 以前にも申し上げましたが、ノートに書いて必要な時には取り出して見るというのではダメです

 。外付けのハードディスクに入れておいて必要な時には改めて接続というのではスピードが出ません。

 ご自分の頭のメモリーにしっかりと覚えさせて、現場を歩く時には常に自分の画面に7つが浮かび上がっていて、どんなに小さなムダであっても必ず引っかかるようにしてください。

 私自身、その昔、この7つのムダを覚えようとしたのですがなかなか覚えられず、それぞれのムダの頭の音を取り出して「つ・て・う・か・ざ・ど・ふ」などと言って覚えたものです。ちょっと恥ずかしい告白でした。

「↓そんな時は、、、」
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 それでは、次回よりこのムダの一つ一つを解説していきます。

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