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8柿内幸夫の「社長の現場改善」60号 |
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「社長はじめ全社員が実行する5S」 |
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| 前回に引き続き、6月におこなった5Sセミナーに関するお話をします。
このセミナーにおいて、私はこれまでにお話してきた流れとは少し違った切り口で5Sを説明しました。 実はつい最近に、5Sについての新しい考え方がまとまってきたのです。 詳しい内容はとてもこの紙面では説明し切れませんが、特に大切なポイントの一つをあげれば、整理整頓をする時にはその現場の人たちだけでなく、社長や設計、営業、購買、技術、管理といった他部門の責任者も参加することがとても大切だということです。 一般的には5Sは現場の問題なのだから、そこの人たちが中心になって活動するべきだと考えられていると思います。 しかし、5Sにはそれ以上の驚くべき潜在能力があり、現場だけの活動ととらえてしまうのはとてももったいないのです。 話を進める前提として、これからの製造業の改善・変革は、従来的な現場レベルの改善にとどまらずに、経営レベルの大きな改善がスピーディに出来るようになることが必要だと思います。 しかし、そのように考えていても、実際にどこから始めればよいのかとなるとなかなか難しいことです。 大きな会社では、例えば経営企画室といった全社規模の改善を企画する専門の部署があり、そこが中心となって組織変更を実施したり、新しくて大きなシステムを導入したりすることがありますが、それだけではなかなかうまくいかないのが実情のようです。 何故うまくいかないのでしょうか? その理由は、一部の部署だけで全体の企画を行おうとするので、現在の生産にかかわっている人々のことや実際の出来事などを検討しないで、一挙に良い姿のみを狙ってしまうから無理があるのです。 製造会社であるのならば、製造現場を無視して、全社レベルの改善・改革を進めても実効が上がるはずはありません。 私は、製造業の現場には、その会社のすべての問題点が存在していると思っています。 そうだとすれば、製造現場に製造の人たちだけでなく、経営者や他部門の人々が現場に集まって、そこにある全社レベルの問題を現場、現物を通してとらえることで、全社レベルへの改善が具体的に進みやすくなるのではないかと考えたのです。 すなわち、会社の幹部の皆さんが一堂に集まって、一部の現場でいいですからカードを貼って問題のあるモノや、すぐに使わないモノを顕在化させる5Sを実行します。 購買部門の買い方の問題、生産管理部門の管理方法の問題、営業部門の注文の流し方の問題、あるいは設計の問題等いろいろな問題が顕在化します。 そして、それらの問題の原因を皆で議論して、その場で改善したり、その後の全員での活動方法をその場で決定すると、あっという間にこれまでできなかった全体系の改善活動が動き始めるのです。 今回の5Sセミナーでは、ゲストとして福島県の株式会社永沢工機の永澤社長様と大友工場長様のお二人に今年の3月に実行された自社での5S活動についてお話をしていただきました。 |
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自社の5S改善について解説する永澤社長
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私は永沢工機には今年の3月、4月、5月の計3回お伺いしただけなのですが、その間に会社の様子がまったく変わってしまいました。 はじめは、みんながどんどん作って後工程に押し込んでしまうような生産だったので、工場内はモノでいっぱいでした。 みんな、モノに囲まれて仕事をしていたのですが、今では運搬の方法が後工程引き取り方式になり、そして、お客様のニーズに合わせて必要なものを必要なだけ必要な時に作るようになったので、工場内はスカスカになりました。 在庫が減り、生産性が上がり、品質が良くなった等が短期間で実行されたため、4月と5月は売上げが大幅に減ったにもかかわらず利益は向上したとのご報告でした。 なぜ、こうなったか?! 答は明確です。一回目に現場でカードを貼っておこなった整理整頓の中で、社長自らがこれまでのモノづくりの問題点に気づき、みんながいるその時にその場で会社全体のモノづくりを「流れ生産」に変えようと宣言されました。 そして、その場でできることを即、全員で実行されました。その結果、会社の全員が目で見て納得し、それからすごいスピードで全社活動が動き始めたということです。私は株式会社永沢工機が今後どのように変わっていくのかをとても楽しみにしています。 次回はもう一つの大切なポイントについてお話いたします。 |
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