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8柿内幸夫の「社長の現場改善」 34号 |
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「達成型問題と発生型問題」 |
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今回は、第29話の最後でお約束した、ダンゴ生産からの脱出法についてお話します。
これまで何回も、いかにダンゴ生産が良くないかについて話してまいりましたから、読者の方の中には早く答えを聞かせろと思っておられた方もいらっしゃることでしょう。 答えは簡単、レベル1になることです。 では最初に、どの工程を選んで流れを作ればよいのでしょうか。 通常の場合、マーケットに一番近い最終工程を選びます。その理由は、もし工場がマーケットからの注文に合わせて生産を行うことができれば、その工程から直接出荷することも可能になるからです。 それまでが、出来上がった完成品を倉庫に持っておいての在庫対応であったとすると、大幅に完成品在庫を削減することができ、莫大な経営効果を生み出せることになります。 たとえ、すべての製品を一気にその形に変えられなくてもいいのです。一部であっても実行できれば、マーケットとモノづくりがつながるという、大切な感覚をこの改善によって実感できることになります。 この感覚は、これからモノづくりのレベルを1からを順に6まで上げていく時に絶対に必要な感覚です。 マーケットに対して在庫を中間に持って対応するやり方では、どうしても隠れている問題の顕在化が甘くなってしまい、本質的な改善を引き出すことができません。 やはり、厳しい環境に身を置かなければ、偉大な潜在能力の発揮は難しいのです。 私は問題という言葉を使いましたが、この問題という言葉は、人によってその理解に大きな差があります。 例えば、現場で改善をしている時に、その職場の職長さんに「あなたの職場での問題は何ですか?」と聞くと、しばしば「特にありません」という答えが返ってきます。 しかし、この厳しい時代に、問題がないという職場が果たしてあるのでしょうか。 下の図をご覧下さい。 |
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真ん中の線(±ゼロ)の下には起こしてはいけない問題が書いてあります。 これを「発生型の問題」と呼んでいます。 前出の職長さんは、この発生型の問題のことを、自分の問題と捉えているのです。ですから、このような、本来起こしてはいけない問題が起きていないから(プラマイゼロのところにいるから)、「問題なし」と答えたのでしょう。 しかし、私は「問題」をさらに広く捉えます。すなわち、プラマイゼロの線の上にある、これから達成しなければならない目標に、今現在まだ到達していないという事実が問題なのだということです。 これを「達成型の問題」と呼んでいます。 私たちはこの変化の激しい時代に、自分たちが変わり続けなければ、あっという間においていかれるということを知っています。 そうすると、あるべき姿やなりたい姿があるにもかかわらず、まだそこにたどり着いていないということが問題なのだと考えるべきです。 「特に問題はありません」と答える人は、ついつい毎日の出荷や目先のことに追われて、先のことを後回しにしてしまいがちです。 最近、仕事が急に忙しくなったという会社が多いのですが、とても心配です。 忙しくなって、改善が遅れて、ムダが増えて、そして生産の遅れが出始めるので、人を採用し、設備を買い、在庫が増え、借金が増える。 こんな時、ちょっとでも注文が減ったりしたら、会社はあっという間に倒産の方向に行ってしまいます。皮肉なことに「景気が回復しないでいてくれれば、こんなことにはならなかったのに!」ということだってありえそうです。 目標すらない、という会社はないと思いますが、その目標が、今回例にあげたように軽く扱われているという職場はあると思います。 そのような、軽い気持ちでは、これから始まる「流れの改善」は絶対にできません。 今日の出荷も大切、しかし、将来に向けてのレベル1への改善も同様に大切です。大変だからこそ、出来たらすごい。 さあ、勇気を持ってレベル向上へのステップに突入しましょう。 |
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【柿内先生の本】
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