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柿内幸夫の「社長の現場改善」 29

「今でも多く見られるダンゴ生産

 私の工場は以前と較べるとずっと良くなっているし、お客様からもお褒めの言葉を頂いているが、果たして、このままこのレベルでこれから先も進んで行って良いのか・・・・・・

 この様な疑問や心配をお持ちの方は多いのではないでしょうか。自分では良いと思っていても、やはり心配です。

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 受験生の場合でも、これと同じような心配を持つことがあるでしょう。学年成績がたとえ一番であっても、自分が希望する大学に入れるという保証にはなりません。

 しかし、彼らにはそれを知る方法があります。全国模試を受けて、その結果の偏差値を見ることによって、自分の実力と可能性を、ある程度、判断することができるので、その結果によって進路を決めたり、勉強の方法を変えたりします。このシステムは、教育の是非は別にしても、非常に良くできたシステムです。

 会社にも、偏差値みたいなものがあれば分かりやすいんですが、残念ながら、そんな便利なものはありません。企業活動は、入学試験みたいに、単純なものではありません。

 そこで、試験の偏差値のような「相対的」な判断ではなく、「絶対的」な判断の仕組みを作ったらどうだろうと考えたのが、「最強のモノづくり」に書いた6つのレベルです。

 前回の号で、それぞれのレベルのイメージ図を見ていただきましたが、今回から、それを一つひとつご説明していきたいと思います。

 まずは〈レベル0〉のダンゴ生産についてお話します。

 ダンゴ生産とは、各工程のモノづくりがお客様の要望に全くリンクしておらず、それぞれの工程が自由勝手に自分たちがやりやすい方法でバラバラに生産をしている状態です。

 例えば、一工程と二工程の間には情報の交換がありません。一工程の人は、二工程が今何の部品を生産しているのかを知りません。次に何を欲しいかも知りません。

 ですから、最も能率が高くなるように、段取り替えがやりやすい順で生産内容を決め、できるだけ大きいロットで生産します。

 その結果として、工程間には中間在庫が山のようにたまっています。運搬も多く、探しも発生します。その結果、人は常に忙しく動き回っていますが、その割りにモノができていきません。

 前回もご紹介しましたが、ご自分の工場がダンゴ生産になっているかどうかは、一番下のセミナーのご案内「ダンゴ生産からの脱出作戦」をクリックして、「《儲かる工場》日本でしかできないモノづくり講座」という項目をさらにクリックしていただくと、ダンゴ生産のチャックリストが出てきます。

 一度、そのリストの10コの質問に答えて「YES」がいくつあるかを数えてみてください。

 さて、全体のレベルを6つに分けたと言っておきながら、〈レベル0〉があるのですから、分類は7つになっています。しかし、このダンゴ生産は日本の製造業の中にはあってはならないレベルであるので、あえてレベル0と表示をしたわけです。

 しかし実際には、けっこうこの〈レベル0〉の工場はあるのです。すべてがそうである所もありますし、一部がそうという所もあります。どうあろうと、これはすぐに直さなければなりません。緊急事態です。

 ただ、私は〈レベル0〉の工場が目の前にあったとしても、頭ごなしに「ダメじゃないか!」と怒ったりはしません。

 なぜかというと、好きでダンゴ生産をしている工場はないのです。やはり、気づかないうちに、ダンゴになってしまう理由(?)もあるのです。ダンゴ生産になってしまう10の理由を列記します。

 「理由があるからしょうがない」などというつもりはありません。しかし、やはりこういう背景があることも理解した上で活動を行わないと、真の原因をすっ飛ばして表面的な対策に終始してしまう可能性があると思います。

 

 ※柿内先生に質問のある方は、なんでも結構ですので下記にお寄せください。
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