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柿内幸夫の「社長の現場改善」 23号 |
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「清掃」についての大きな誤解 |
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第16話を最後に5Sの話を離れていましたが、久し振りに再開です。 清掃:清掃性を高めること
「最近工場が汚れ気味だから、5Sしたらどう?」といった発言をする人が非常に多い。 しかし、そういう方でも5Sについて、まったく何も知らないわけではありません。整理の定義は頭では知っています。 そこで何が起きるかというと、まず掃除をして、そこで出てきた要らないモノを集めて捨てるという儀式が行なわれます。そうすると、要らないモノを捨てたのだから、整理をしたと思ってしまいます。 これは、私が言っている整理の定義とは、まったく違う内容です。 私は「掃除の結果、出てきた要らないモノ(ゴミ)を捨ててくれ」と言っているのではありません。「要りそうなモノでも、使わないモノであったら捨ててほしい」と言っているのです。 「要るモノでも捨てる」というと誤解を招く言い方ですが、つい最近わかりやすい事例を経験しましたので、それを使って説明します。 その会社は、私が改善のお手伝いを始めて、すでに8年が経過している非常に高いレベルのモノづくりをしている会社です。 しかし、それでもいつの間にか、要らないモノがたまってくることがあります。そこで、いつもの赤い札を使った整理・整頓を改めて実行しました。総勢10人で、1人が20枚の札を持って、合計で200枚を全部貼り切るようにしました。 しかし、普段からしっかり5Sをしている職場ですから、なかなか貼る対象が見つかりません。 そこで、いつものように機械の下をのぞいたり、棚の上を見たり、机の引き出しを開けたり、工具箱を開けたり、本当に細かい目ですみずみまで目を配りました。 ようやく200枚を貼り終わったところで、それらを「不要品」「不急品」「要品」の3つの置き場所に分けて置いてみた時に、面白いモノが出てきました。 実に立派な木箱の中を開けたら、「これは昔、ものすごく高価だっただろうなあ」と思われるポラロイド社製のとても古い立派なポラロイドカメラが出てきました。今はデジカメの時代ですから、この手のカメラは業務ではまったく使いません。 |
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| 買った当時は数十万円したワープロや、デジカメに取ってかわられたポラロイドカメラが、今なお捨てられずに保管されている。※なお上の写真は、原稿中の会社のものではありません。 | ||||||||||||
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しかし、いくら使わないからといっても、目の前に突然そのカメラを出されて、捨てていいか?と聞かれたら、誰でも躊躇(ちゅうちょ)します。 なにしろ高そうだし、それを買った頃の人は、すでに職場にはいません。だから、判断のしようがないのです。 その結果、判断はあと延ばしになり、そのカメラは誰にも使われないまま、これから先もズーッとその職場の見えないところに置かれ続けるというのが、一般的な結論でしょう。 しかし、これは全員で行う5S活動です。いくら立派なものとはいえ、その他の不要品と一緒の所に置かれています。そうすると、この時点で一つひとつの個人的な判断による価値感による決断ではなく、要・不要というもののかたまりとしての見方ができるので、結果は廃却となるのです。 このように、清掃と整理にかかわる大きな誤解があるのです。次回は、清掃そのものについてお話をいたします。 |
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