社長のためのIPO塾(上場塾) 22号

【第22限目】 最近の監査法人の動向について

 以前にも増して監査法人の被監査会社(クライアント)に対する対応が厳しくなっています。




【第22限目】最近の監査法人の動向について
 株式公開を考える場合、まず、監査法人(または公認会計士)の監査を最低2年間は受けなければなりません。在庫のある会社であれば、3年間の監査が必要な場合もあります。

 以前では、設立1年足らずで株式公開できたケースもありますが、現在では、よほどの例外がない限りこのような超短期での株式公開は不可能と考えていいでしょう。それだけ、株式公開の環境が変わったということです。

 更なる投資家保護のため、監査法人の責任も、損害賠償額の増大等かなり重くなったことも原因です。

 様々な監査不祥事により、歴史のある大手監査法人が消滅し、他の監査法人も、対岸の火事ではなくなったのです。監査法人にとって不都合なクライアントは積極的に契約を切っていく傾向にあります。不都合なクライアントとは、監査法人の提言を聞き入れないクライアントのことです。

 正直、クライアントもたまったものではありません。全て監査法人の提言どおり処理しますと本当に大幅な赤字転落となってしまうこともあるからです。これでは、株式公開どころではありません。とはいうものの、監査法人の提言に背くことは、監査契約の打ち切りという事態になりかねません。

 あまりにも監査法人の対応がひどい場合は、監督官庁である金融庁や公認会計士協会に相談してください。現時点でも、かなりの数の相談件数があると聞いています。

 監査法人は、確かに客観的な立場で監査をしなければなりませんが、クライアントの応援団の一人であることには間違いありません。

 公認会計士の存在意義は、クライアントの信用を高めてあげることにあります。投資家保護のため監査法人の責任がさらに強化されたことに便乗して、都合の悪いクライアントを積極的に切ろうという監査法人の姿勢には毅然とした態度で臨まなければなりません。

 わたくし自身も公認会計士であるため、上記のような理不尽な状況になっているのであればお気軽にご相談下さい。

 一緒に対応策を考えたいと思います。

海生裕明
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