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板垣宏征の「見えない・からだ学」 80

「カラダのリズムとココロのリズム 〜心臓の鼓動〜

 シリーズ「カラダのリズムとココロのリズム」。5番目のテーマは「心臓」を取り上げます。いつものように図1「経絡のバイオリズム表」をごらんください。


<図1 経絡のバイオリズム表>
 
 太陽が南中をさすころ、カラダの中では「心臓」が主役の座に躍り出ます。心臓病は、多くの先進諸国で3大疾患に数えられていますが、その心臓について意外な事実からお話しましょう。

 私たちのカラダはたったひとつの細胞から始まります。ご存知のとおり「受精卵」ですね。

 受精卵は、細胞分裂して「胚」という形をとります。胚は、まず「内胚葉」と「外胚葉」というふたつに分かれるんですが、その間から「中胚葉」というのが顔を出してきます。

 この中胚葉から、心臓、腎臓、生殖器といった器官が分化していきます。血液や血管も中胚葉由来なので、循環器、泌尿器、生殖器系統は、先祖が同じ親族のような器官なのです。

 その循環器系の中心をなす「心臓」。長い長い生物の進化の過程では、【血液 → 毛細血管 → 動脈、静脈 → 大動脈、大静脈】と構築されていき、最後の方で、やっと心臓ができるという形で発達してきたのです。

 みなさん、何となく、心臓が先にできて、そこからニョキニョキと血管が伸びていくようなイメージがありませんか?

 事実は逆なんです。末端の毛細血管の方が先に存在し、その道路整備がなされ、より効率よく血液を運搬するための高速道路(大きな動脈、静脈)が生まれ、最後にそれを統括するように、心臓が出来上がったというプロセスなんです。

 「はじめに血液ありき」、ということは、心臓は、自らが血液循環を牽引するというよりは、末梢の血液の動きを最終的に総称する形で、ドクンドクンというリズムを刻んでいるというわけです。

 ですから、心臓病というのは心臓だけの病気としては成り立ちません。末梢の血管、血液の課題が最終的に心臓に反映された結果、起こるのです。

 これを心理的に置き換えて考えてみましょう。心臓の弱い方の特徴は、とにかく周囲の人の気持ちが気になってしまう方が多い。

 「あなた大丈夫ですか?満足してますか?楽しんでますか?」「私は何を期待されているのだろう?十分期待に応えられているだろうか?これでいいのか?違うとしたら、私はどんなことをすればよいのだろう?」…

 これは、いかにも心臓さんが発しているメッセージのようです。

 「あなた酸素足りてますか?これで十分でしょうか?もう少し循環は早い方がいいですか?血圧をちょっと高めましょうか?」

 心臓はカラダの中の、民主主義議会のような場所で、民衆の意見にいつも耳を傾けていなければなりません。地方自治体への予算配分、足りない所への大幅な公共事業の実施…。

 会社でも、社長が心臓の弱い方の場合、その社長はとても社員の気持ちを汲み取ってくれる心優しい人格の方なはずです。

 でも、あまりに周囲の視線や期待に応えようとしすぎるリーダーだと、プレッシャーにつぶされてしまって、安倍首相のようにキャパオーバーになり、お手上げ状態になります。

 心臓自身も「心筋」という酸素を大量消費する筋肉でできていますから、心臓にも十分な酸素が必要なのです。

 あまりに周りを優先すると、自分の筋肉への酸素供給を少なくしようとしてしまいます。結果、心臓の血管が詰まり、狭心症や心筋梗塞が起こりますが、その背景にはこうした心理状態が隠されています。

 逆に、「心臓に毛が生えている」ような社長さんの場合は、まず自分の取り分をきちっと押さえますから、心臓に酸素不足が起こるようなことはありません。

 しかし、強すぎる心臓というのは、いわばトップダウン形式で、「きみはこうすべきだ。それはお前の仕事だろう。言われたとおりにすれば間違いない」「おれに間違いはない。王様は俺だ!」…

 このような議会制民主主義ではない、中世の王制のような政治体系では、末梢の血管に負荷を与えることになりますから、やがて末梢血管の硬化を生み、これが大動脈に移行すると、脳梗塞などに発展してしまいます。

 かつて、英国の首相チャーチルが「議会制民主主義ほど劣悪な制度はない。ただ、我々はまだ民主主義以上にすばらしい制度を持ち合わせていない」と言いましたが、日本で言えば、安倍首相と小泉首相のあいだのバランスが必要ってことでしょうかね。

 さて、ところで、私たちの心臓、あのドクンドクンと絶え間なく打ち続ける鼓動は、生涯で何回打つと思いますか?

 1分間に70〜80回として計算すると、正解は、80歳までにだいたい28億回打ち、約2億リットルもの血液を輸送するそうです。

 28億回とはまたなんと、意味深げな数字ですね。7の倍数、28日周期をどこかで反映させているような数字になっています。

 ちなみに、1分間平均で75回の鼓動を打つと計算してみましょうか。

 75回×60分×24時間は、108,000回です。1日に、108つの煩悩を千回打っているのが心臓だなんて仮定すると、心臓に「心」という字が使われる意味がわかるような気もします。

 ただ、心臓の鼓動はいつも一定というわけではありません。走ったりすれば、ドキドキドキと1分に100回以上はゆうに超えるでしょうし、安静にしていたり、寝ている時などは60回以下になることもあります。

 これはみなさん、自覚的に経験することです。でも、なるべくなら、心臓をゆったり過ごさせてあげたいですね。

 そのキーポイントになるのが、AM11:00〜PM1:00という時間帯です。お昼時、午前中のバタバタ感からちょっと開放されて「ちょっとゆっくりしましょうか」という時間帯が心臓の時間なのです。

 この時間は1日の中心ですから、1日の平均的な鼓動に影響を及ぼします。午前中バタバタ感が強ければ、ゆったり時を過ごして調整できますし、午前中のんびり過ごしたなら、逆に少しアクティブに動いた方がよいでしょう。

 そして、この時間帯を上手に利用することは、カラダ全体を把握することにつながるのです。

 つまり、この時間帯に誰と会い、何を話し、何を食べ、何を考えたかは、実はその1日全体に少なからぬ影響を及ぼす力を持っています。

 午前中に発信や指示が強ければ、お昼を取りながら周りの意見を聴く側に回る。午前中、指示を受けて受動的に過ごしたならば、お昼は気の許せる仲間と食事をともにして、自分のことを話す。

 こうしてバランスをとることで、1日の鼓動を自分のキャパシティの枠内におさめる事ができます。

 1日108,000回の鼓動。この上下の波をコントロールできる人は、自分のココロとカラダをコントロールできる達人、というわけですね!

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 10月11日(木曜日)、東京・原宿サロンにて、板垣氏のマンツーマンの個人リーディングが実施されます。身体エネルギーのスキャン、および、ストレスの素となる感情チェックを行い、気になる病気を予防する心のケアと生活習慣改善の方法をじっくりアドバイス。詳しいお問い合わせは「ココロとカラダの謎研究所」 (TEL)078−782−6673、(メール)info@nazoken.com まで。

 株式会社なぞけん ココロとカラダの謎研究所 
  代表取締役 板垣宏征

 ※板垣宏征氏に質問のある方は、なんでも結構ですので下記にお寄せください。 okada@jmca.net
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