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板垣宏征の「見えない・からだ学」 70

「予防のココロ 〜肝臓がん〜

 「予防のココロ」シリーズ第8回は、肝臓がんです。

 ●日本人の死因の第8位は、肝臓がん

 ●2005年データでは、1年間で3万4,260人がこの病気で亡くなっています。

 肝臓がんは、その9割が「肝硬変」を経て、発症します。

 「肝・硬・変」、つまり、肝臓が硬く変化してしまう病気です。

 それでは、なぜ肝臓が硬くなってしまうのでしょうか?その理由を考えるために、ちょっと肝臓の構造について見てみましょう。

 肝臓は、内臓の中で最大の臓器。女性で1kg、男性で1.2〜1.5kgの重さがあります。

 肝臓は、肝細胞が集まってできる「肝小葉」というのが、ひとつの単位になっています。直径約1ミリほどの肝小葉には約50万個の肝細胞があり、その間に毛細血管がすみずみまで広がっています。

 肝小葉の周辺には肝動脈と門脈および胆管の枝が走っていますが、解剖学の本なんか見ると、図1のように、この肝小葉が、きれいな六角形になっているのに驚きます。

図1
 

出典:『病気のことがよくわかるからだの事典』成美堂出版

 そして、図2のように、この肝小葉の間が線維化し、壁が厚くなり、肝臓全体の柔軟性がなくなっていくのが、肝硬変と呼ばれる病態です。
図2

出典:『病気の地図帳』講談社

 それでは、なぜ、このような線維化が起こるのでしょうか?

 肝硬変の原因としては、ウィルス性肝炎からの移行によるものが最も多く、じっさい、肝臓がんの患者の約20%はB型肝炎ウイルスに、約70%の人はC型肝炎ウイルスに感染していると言われます。

 つまり、肝炎ウイルスキャリアの人が、慢性肝炎になり、ずっと肝臓に炎症が起こっている状況になると、いつも肝臓細胞が壊され、また新しくできるということが繰り返し起こります。

 それが延々と続いた結果、肝臓細胞同士の壁、肝小葉同士の壁が異様に厚くなるのです。ちょうど、ケガの上にケガを重ねて、何度もかさぶたができた状態を想像してもらえばいいでしょうか。

 すると、お隣同士、非常に壁の厚くなった状態で、血液循環もままならない状況となり、がん細胞のできる確率が飛躍的に高まってしまうのです。

 さて、ここまで肝臓の構造と肝硬変に至る過程を見てきたのには理由があります。というのも、ここに肝臓がんのココロが潜んでいるからです。

 ●リーディングによる肝臓がんの背景にあるココロ

 ・ 身近な人、お隣さんとのコミュニケーション不足

 ・ 自分の置かれた状況へのフラストレーション

 ・ 怒り(抑圧した、永年の)

 ・ 不満、満足していない

 ・ 寂しさ(自分を十分評価されていない、という気持ち)

 ・ 孤立感(他人と同じでなくていい、という極端な態度)

 ・ 決断できない、確信が持てない

 ・ 優柔不断(一度決めたことに対する後悔)

 ・ 気持ちの揺れ、動揺、自信のゆらぎ

 ・ 憤りと欲求不満(これはおかしい!と思うのだけれどもどうすることも出来ない腹立たしさ)

 ●考察

 つまり、「不完全燃焼」というのが、肝臓がんのリスクを上げるココロのパターンなのです。

 ところで、肝臓の働きのひとつに、胆汁をつくる、というのがあります。肝臓のすぐ下にある胆嚢(たんのう)には、肝臓でつくられた胆汁が一時、蓄えられます。

 この胆汁は、肝臓で解毒された毒素も含んでいるので、胆嚢は「さて、いつ捨てようか」と、腸に排泄するタイミングを見計らっているのです。

 ところが、思い切りよく捨ててしまえばよいものを、心理的に動揺と優柔不断とが強い人などは、これをずっと持ったままでいることになります。

 このように、「ここだ!」というタイミングを逸するこのような状態が続くと、胆嚢の内部が汚れて、胆石や胆嚢ポリープなどができやすい環境になるというわけです。

 胆嚢の「胆」は、大胆の「胆」です。つまり、思い切りの良さが問われるのが、胆嚢なのですが、決断不足では、胆汁を送り出す肝臓の方にもブレーキがかかってしまって、肝臓内も汚れてしまうことになるのです。

 ところで、肝炎など、○○炎の「炎症」ってどういうことでしょうか?


 炎(ほのお)の症状が「炎症」です。いかにも燃えていますが、炎には、火種と発火装置とが必要です。

 最近、脂肪肝の方が増えていますが、これは低体温で肝臓が冷えているために、脂肪が十分燃焼できずに、肝臓に脂肪が蓄積している状態です。そして、私は、慢性肝炎の原因は、この蓄積された脂肪にあると考えています。

 

 火種とは、この、肝臓内に溜まった脂肪分(世界の戦争でも火種はいつも油“石油”ですね)、そして発火装置が「肝炎ウイルス」だと考えてみましょう。

 しかもこの炎症、優柔不断で一気に燃えないので、くすぶった不完全燃焼なんです。

 つまりずっと続く慢性の炎症、「慢性肝炎」です。ここからは、冒頭に説明した通り、線維化が生じ、肝臓内での血行不良、酸素・栄養不足と続きます。

 肝臓がんが出来る背景には、身近な人との衝突と、その後にできた高い壁、というテーマが隠されているのです。

 ●肝臓がん予防のココロ・エクササイズ

 ・理解と許容。

 肝臓の大きな働きのひとつである解毒。解毒の「解」は理解の「解」です。毒を分解するのにも、まずは相手を「理解」しなければなりません。

 これを放棄すると、相手との高い壁を作り、繊維化をすすめることになります。相手の言い分にしっかり耳を傾けることが、肝臓がん予防の大きな第1ステップです。

 ・決断力を育てる。

 一度決めたことに、後悔、逡巡(しゅんじゅん)しない、というココロのパターンをふだんから意識して下さい。

 ニ者択一なんて、ものすごくいいチャンス。よく考え、自信を持って決断したなら、選ばなかった選択肢へ思いをはせるなどということは金輪際(こんりんざい)やめること。

 よく吟味し、捨てるものはサッサと捨て去る!これが、肝臓がん予防の重要な第2ステップです。

 株式会社なぞけん ココロとカラダの謎研究所 
  代表取締役 板垣宏征

 ※板垣宏征氏に質問のある方は、なんでも結構ですので下記にお寄せください。 okada@jmca.net
 ●板垣氏のパーソナル・リーディングについて
 4月20日(金曜日)、東京サロンにて板垣氏による「予防のココロ・エグゼクティブコース」が実施されます。板垣氏とのマンツーマンの個人リーディングで、ガン、脳卒中、心臓病など、気になる病気を予防する心のケア方法を、じっくりアドバイス。詳しいお問い合わせは「ココロとカラダの謎研究所」 (TEL)078−782−6673、(メール)info@nazoken.com まで。

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